不祥事でクビ!
労働者を“道具”のように切り捨てる会社-クビを差し出す執行部は許せない
闘う労働組合を甦らせよう
闘う労働組合を甦らせよう!
労働者は使い捨ての道具じゃないぞ
1月19日づけで運輸部長名で「業務中の携帯電話使用厳禁と適切なお客様対応の再徹底について」なる文書が掲示された。曰く「青梅営業所の営業担当員が通話(私用)しながらバスを発進させ、それを注意したお客様に逆上し、その他のお客様を車内に放置したままそのお客様と降車して車外で激しく口論し…」云々。
その後、この運転士(Aさん)は、「自主退職」に追い込まれた。事実上の「解雇」ということです。したがって懲罰委員会も開かれていないということです。
われわれは、こんな会社のやり方に激しい憤りを覚える。たしかに、運転中の携帯電話の使用はあってはならないことです。しかし、本来ならけが人が出たわけでもない「不祥事」であり、正規の懲罰委員会をもって対処すれば、「解雇」になんかならない問題です。
それを、会社にとって気にいらない運転手だから「辞めさせてしまえ」とばかりに退職に追い込む会社のやり方は、怒りに絶えないということです。同時に、こんな会社のやり方を容認(いや推進)している多摩バス労組執行部のあり方も許しがたいということです。
いったい、会社は労働者をなんだと思っているのか! 労働者を儲けるための“道具”とでも思っているのか! 会社が儲けるために不都合な労働者なら、さっさとクビにしてしまえ!-こんな労働者を使い捨ての道具扱いする会社は断じて許せないということです。
早朝-深夜、労働者を16時間も拘束しておいて何が「京王ブランド」だ!
上記の運輸部長名の掲示文書で、会社は「運輸安全マネジメントに取り組んでいる」などとうそぶいています。冗談ではありません。これは本来「運転手に無理な働かせ方をしてはいけない」というのが核心です。それを15時間~16時間という長時間勤務を強制し、早朝・深夜勤務が増大。ギリギリまで詰めて目いっぱいの運転ダイヤ。睡眠時間もろくに取れない日々が続かざるを得ません。かつて会社は点呼の時に「睡眠時間は何時間ですか?」と聞いてきましたが、いまではそれもやめてしまった。実際、あまりにも睡眠不足の運転手が多く、会社は自己保身のためにやらなくなったのです。
さらに車庫に目いっぱい車両を詰め込むために車幅をギリギリまで詰めさせ、交通整理員まで廃止。ターミナルでも過剰な乗り入れが強制されています。自動音声を廃止し肉声でのアナウンスが強制され、録音マイクやカメラまで設置して労働者を四六時中監視する。
こんな過酷な労働を強制している会社のどこが「信頼のトッププランド」だ! なにが「京王ブランド」だ! これでは「人身事故」「有責事故」「不祥事」が激増するのは当たり前です。
はっきりさせなければなりません。「事故」や「不祥事」の責任は会社にあります。断じて労働者の責任ではありません。「事故」や「不祥事」は、大なり小なりそれだけとらえれば本人がミスしたということがあります。しかし、そのようなミスを犯すような労働環境に労働者を置いた責任は会社にあります。責任は会社が取るのです。
それを事故が起きれば本人の責任だと一方的に運転手の問題にして、挙げ句の果てにクビを切る――こんなことは断じて許せません。
同時に、多摩バス労組執行部も同罪です。こんな理不尽な会社にこびへつらって労働組合と言えるのか! 労働者を守るどころか、労働者のクビを会社に差し出すなど言語道断です。
会社は儲けることしか考えてない!
「闘いなくして安全なし」
「闘いなくして安全なし」-これは動労千葉が反合運転保安闘争を闘うに当たっての合い言葉です。1972年3月28日、船橋駅構内の追突事故で何百人という負傷者を出す大事故がありました。当時「事故は労働組合運動として成り立たない」と言われながら、動労千葉は国鉄当局の安全管理を徹底的に追及し、当事者の復職を勝ち取りました。以来、動労千葉は安全問題を組合運動の核心に据えて闘っています。資本は儲けることしか考えていません――だから労働組合が闘わなければ安全は守れません。
資本の本性は見えた!
闘う労働組合を下からつくり上げよう!
金融大恐慌という未曾有の経済危機に突入し、世界中で工場閉鎖、減産、倒産、クビ切り・リストラが相次いでいます。真っ先に派遣労働者がクビ切りの対象になり「派遣切り」という言葉が社会問題になりました。さんざん労働者をこき使って儲けるだけ儲け、投資家にはたっぷり配当を出していながら、必要なくなった労働者のクビを切る――。これが資本主義の本性です。こんな社会は変えるしかありません。
こんな時代だからこそ労働組合の真価が問われます。資本の危機のときに闘わず、「企業防衛」に走るのは労働組合とは言えません。労働組合は資本のためにあるんじゃない。今労働組合に求められていることは、「労働者は社会の主人公であり、社会を変革していく力をもった存在だ」という立場に立ちきり、資本と闘うことです。
労働者は救済の対象ではありません。労働者が自ら立ち上がり、団結して資本と闘うということです。会社に追従している組合執行部などぶっ飛ばして、闘う労働組合を下からつくり上げることです。
多摩バス労組組合員のみなさん! 会社の側に立って、仲間(労働者)のクビを会社に差し出すような西川・黒田執行部に委せていれば、明日は我が身です。こんな執行部など打倒して、闘う執行部をうち立てましょう! 多摩バスに闘う労働組合を甦らせよう!
動労千葉は、1047名解雇撤回、09春闘勝利を掲げてストライキに立ち上がります。09春闘勝利!「生きさせろ!」ストライキに立ち上がろう!
●俺たちは運転士ではなくて「運転機」か!?「営業担当機」か!?
・早朝・深夜勤務の極限的な長時間勤務。まるで人間扱い されてませんよね。俺たちは機械じゃないぞ!
●インフルエンザの時ぐらい休んでも不利益を与えるな!
・今インフルエンザが大流行。インフルエンザにかかった ら1週間~10日はうつさないために休むのが当たり前。 ところが多摩バスときたらマスクも支給しないで運転させ る!
●べらべらしゃべっていていたら安全運転なんてできません!
・かつては車内アナウンスは自動音声でやっていた。メモ を渡されてこの通りしゃべれなんて危なくてできません!
●ダイヤの詰めすぎで法定速度で走っていたら間に合わない。何のための「ダイヤ改正」なんだよ~。
・無理な運転を強要していて事故は「自己責任」なんて!! なにが「運輸安全マネジメント」だ!!
●会社から解放されるのは8時間だけ。通勤時間、食事をする時間、風呂に入ったら寝る時間はせいぜい5時間。16時間働いて寝る時間は5時間か!
・長時間運転すると眼が乾いたり、頭や腰が痛くなったり、 眠くなったりするのは当然。事故やドジ、ヘマも多くなる。 たとえば高速バスが料金所に突っ込むという大事故も起き るのである。京王・多摩バスでは国交省に提出しなければ ならない重大事故が後を絶たない。
フランス全土で500万人がサルコジ政権弾劾のゼネストに決起
1月29日、フランスで、極右サルコジ政権の新自由主義改革への怒りのゼネストが闘われた。鉄道、空港、郵便、医療、教育、電気・ガスから銀行や証券取引所の労働者に至るまで、約500万人がストに決起した。高速道路、トラック、バスの運転手もストに突入した。司法機関や警察や刑務所の組合もストに参加。テレビ、ラジオ、新聞もストに突入し、ルモンド紙は休刊。さらに、首都パリでは6カ所で集会が行われ計30万人。地中海岸のマルセーユでも30万の大デモ。ボルドーやツールーズでは9万人など、全国で実に250万人がデモに立った。これほど大規模な闘いはサルコジ政権発足以来初めてのことだ。
サルコジは、世界金融大恐慌の進展下で、金融資本や自動車産業など大資本救済には総額260億ユーロ(約3兆1000億円)の財政資金を投入して必死に動く一方、労働者の大量解雇や賃金低下を伴う新自由主義改革はあくまで推進するという、露骨な大資本優先の政治をやってきた。これへの怒りが抑えようのない勢いで一斉に噴き出した。