PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法

 「かわら版」では、PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法を2009年2月10日から変更しました。
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2009年12月25日金曜日

かわら版第12号 京王=多摩バスの「安全基本方針」とは一体何か?

「折り返し運転待ち時間」の短縮、「予備乗車乗務員」の廃止
「いったい、これで安全運行が確保出来るのか?!






かわら版第12号ダウンロード

2009年12月13日日曜日

かわら版第11号(Web版)

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去る10月25日、恩方営業所4階会議室において、多摩バス労働組合定期大会が行われた。大会の席上、西川執行部の2008年度組合活動報告については不明な点が多く、大会に参加した代議員から「活動報告を何故キチンとしないのか」「にもかかわらず組合員および代議員に無断で組合活動費補填方法を変更したのは何故か」等々追及され、西川・黒田は謝罪するのみであった。
西川執行部の2009年度活動方針は言ってみればチームミーティングの改善提案レベルの方針となっている。どういうことかというと、そこからは明確な要求をかかげ労働者の労働条件向上を勝ち取るんだという姿勢が見えてこないのである。たまりかねた代議員からは、「朝から晩まで働いて、賃金16万でやってられるか」「賃上げを要求しようじゃありませんか」「そのためには、まずは既存西東京バスの賃金を材料にして考えよう」といった発言があった。
しかしながら、西川執行部は、これら代議員および組合員からの当然とも言える要望や、大会で決定した「具体的労働条件向上を明記した要求」を会社に対し要求するという決定を真摯に受けとめたのであろうか。なぜなら1ヶ月経ってなお2008年度活動報告もなく、賃上げ・具体的労働条件向上要求を検討しているという様子すら見受けられないからである。西川執行部が自ら「2009年度活動方針」で述べる「スピードをテーマ」とはいったい何なのか疑問である。

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聞くところによれば、「諭旨退職処分」された運転士がいるという。しかし、会社と組合は、この件について隠密裏に処理したようである。一体何故?どのような事情があるにせよ会社と組合が結託し、問題をコッソリと片付けたとなれば、そこに客観性や合理性が担保されているかどうかは疑わしい。
どのような経緯を経て「諭旨退職処分」に至ったのか、西川執行部は組合員に明らかにすべきであろう。そもそも「諭旨退職処分」とは「諭旨解雇」のことではないのか。西川・黒田は「雇用を守る」という・・・しかしながらその意味すら理解し得ず、理解するための努力を放棄し、しかも組合員が会社を辞めざるを得ないところへ追いこまれていることを見て見ぬふりを続けている。いや加担している。会社が行う組合員に対する解雇攻撃は、決して運転士Sさんひとりへの攻撃ではない。すなわち組合全体に向けられた攻撃なのである。仮に個人の問題としてしか受け止められないのであれば、西川・黒田は労働組合幹部としての資質を欠いていると言わざるを得ない。

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厚生労働省の報告(10月20日)によれば、日本の貧困率はOECD加盟30ヶ国中最悪の水準15.7%である。教育現場では、およそ7万人の高校生が貧困に耐え切れなくなった家庭の崩壊などから学校にすら通えなくなりはじめている。
労働者の貧困化・差別化した労務政策を加速させている京王電鉄(京王資本=多摩バス)では、駅スタッフ(改札・旅客案内等)として、契約・派遣社員・アルバイトを採用し、安価でかつ長時間労働を強いている。例えば勤務時間18:00~翌朝9:00(6時間の睡眠あり、準備含む)、時給900円~(見習期間850円)といった具合である。
そんな中、2009年11月17日のことである。財布などが入った遺失物のバッグを盗んだとして、京王電鉄アルバイト社員が逮捕されたとのことであるが、その理由が「手取りも少なく、生活費に困ってやった」「20件ぐらい盗んだ」とのことである。

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image ところで、だ。京王電鉄バスグループの求人情報を巡り、ネット上で「詐欺だ」などと批判が相次いでいることをご存知だろうか。表向きは京王グループ(=多摩バス)はまともそうな企業のようだが…。
「人柄募集」なる求人情報の内容は以下の通りである。

  • バス乗務員【決まったダイヤでしっかりプライベートな時間を手に入れる!】※未経験歓迎、運動会や発表会など子供のイベントにも参加できる仕事について、子供の成長を見守りませんか?
  • 「パパ、今日は発表会に来てくれるって言ったのに、またお仕事...?」
    京王バスの乗務員なら、もうお子さんにそんなセリフは言わせません。
  • ダイヤに基づいて、しっかり勤務時間と休日が決まっているので行事の時間もバッチリ。
    サイクルにより土曜、日曜の休日もありますので、お子さんと遊園地に遊びに行く約束もできますよ!(公休日は交替制のため変動いたします)
  • バス乗務員のある一週間の勤務時間をご覧ください。
    【月曜日】5:00~14:30 娘を迎えに幼稚園へ、
    【火曜日】6:30~19:00 たまには家族と外食へ、
    【水曜日】8:00~20:00 娘とお風呂に入ってコミュニケーション、
    【木曜日】14:00~25:00妻との遅めの朝食のあと出勤、
    【金曜日】公休日今日は休み、娘を幼稚園まで送る、
    【土曜日】公休日娘と約束していた遊園地へ、
    【日曜日】5:15~13:40来週の娘へのプレゼントを内緒で買いに、
  • 「勤務時間の決まった環境で、"家族のための時間"をもっと手に入れませんか?」

以上が京王資本の求人情報である。いかがであろう。




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11月1日に日比谷野音で開催された全国労働者総決起集会は、「国鉄1047名解雇撤回」「派遣法撤廃・非正規雇用やめろ」「道州制=360万人首切り許すな」をメインスローガンに、全国・全世界から闘う労働組合・労働者が大結集しました。23年間闘いぬかれてきた国鉄1047名解雇撤回闘争を中心に、民営化・労組破壊と戦争・改憲に立ち向かう国鉄(JR)、教育、郵政、自治体を先頭に医療・福祉や、派遣・パートの労働組合を結成した青年労働者が鮮烈に登場。既成の労組執行部の屈服を突き破り、職場で闘う現場労働者が次々と登壇し、首切り・賃下げ、民営化攻撃への激しい怒り、闘いの呼びかけを発しました。

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国境を越えて世界からも闘う労働組合が結集しました。韓国・民主労総は総勢45人が登壇しました。アメリカ・ILWU(国際港湾倉庫労組)、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、ブラジル・コンルータス(全国闘争連盟)などが、さらに在日・滞日外国人労働者も多数参加しました。日本だけではなく、大恐慌の責任を労働者に押しつける解雇・賃下げ攻撃への反撃が世界中で巻き起こっていること。また、連合や全労連のような、危機にある資本主義を救済するために、現場の闘いを抑圧する体制内労組執行部との闘いが、体制変革をめざす闘う労働組合の世界共通の課題であることが鮮明になりました。
韓国・民主労総は、11・8全国労働者大会に5万人の結集をかちとり、イミョンバク政権と全面対決してゼネスト実現へ総力闘争に突入しています。
同じ8日、沖縄県民大会に2万1千人が結集し、「普天間基地即時閉鎖・返還、辺野古新基地建設・県内移設反対」の決議を採択。沖縄労働者人民の怒りが、民主党・連合政権と米国オバマ政権にたたきつけられました。

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労働者の団結した闘いこそが社会を変え歴史をつくる力です。11月闘争の高揚を引き継ぎ、2010年春闘ストライキの実現に向かって、体制内勢力を打ち破って闘おう。首切りと戦争を推進する小沢・鳩山=民主党・連合政権を倒そう。

2009年11月29日日曜日

かわら版第11号 西川・黒田執行部は多摩バス労組大会決定を真摯に実行する義務がある

西川・黒田執行部は多摩バス労組大会決定を真摯に実行する義務がある
「朝から晩まで働いて、賃金16万でやっていられるか」
「賃上げを要求しよう」は現場の切実な声だ



かわら版第11号ダウンロード

PDFファイル閲覧回復のお知らせ

 11月25日にお知らせした「PDFファイル閲覧方法についてのお知らせ」でお知らせした不具合(試用版から正規版への移行)が回復いたしました。
 ここに改めてお知らせすると共に、ご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。

 共にたたかいましょう。



2009年11月25日水曜日

PDFファイル閲覧方法についてのお知らせ

11月25日現在、PDFファイル閲覧に利用していたオンラインサービス Acrobat.com が利用できなくなっています。これは試用版から正式版への移行作業(11月21日~アドビ社)過程であるためであり、修復予定であるとのことです。
手作業での復旧は可能ですが、担当者の時間の都合がつかないため、作業を見合わせています。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。当面は、付随して張ってあるリンクを使用して、予備のオンラインサイトからPDFファイルをダウンロードしてください。

2009年10月21日水曜日

かわら版第10号(Web版)

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多摩バスでは評価制度の名のもとに労働者の労働強化及び脱法行為が後を絶たない。
具体的に言えば、京王=多摩バスのやり口は、「評価で加点します」と労働者をほのめかし、ひと月あたり100時間を超える増務および休日労働、あるいは、本来、変形労働時間制による休日であっても(時間は極めて不規則)、寝ているところへ携帯電話を鳴らし、朝っぱら4時に呼び出されるなんてことも少なくない。会社は「当日協力すれば評価の加点も大きいですヨ」などと言うのである。
しかしがら、実際問題、増務や休日出勤は労働者にとって生活の糧であり、これなしには生活が成り立たない、というのもこれまた多摩バスで働く労働者の実態である。そうであるからして、我先にと自ら率先して増務に手を上げる労働者も多く、所定時間外労働が増幅し、労働環境を悪化させている面も否めない。会社にとってはしめしめと言ったところであろう。
問題は、これだけ脱法的・潜脱的な劣悪な労働強化の行なわれる背景として挙げられるのは、あまりにも低賃金でコキ使われていると言うことである。そもそも運転士の募集採用時には「月25万円以上」と言いながら、実際、そんなにもらっていないのである。手取り16万と言うことだってしばしばである。だからこそ、増務や休日出勤により生活できる賃金を得るため、睡眠時間や休みをなげうってでも働かなければならないのである。

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多摩バスでは評価制度を運用している。この評価制度、実にいかがわしいシロモノである。
もともと基本給ベースの低い労働者に査定や評価による減額、減給を強いるのであるからたまったものではない。
しかもである、この評価制度は、「指導員」や「リーダー」なる会社が恣意的に選抜した労働者と、それ以外の労働者ではスタートラインからして差別されているのである。どういうことかといえば、100点が最高点の評価制度にもかかわらず、「指導員」「リーダー」の職にない運転手は、その部分の加点はなく、最高点が90点なのである。つまり、ABCDEの5段階評価において、大多数の労働者がスタートの時点から、すでに圧倒的に不利な位置に置かれているのである。これでは多くの労働者の努力が報われるはずもないであろう。
ちなにみ、数年前のC評価の基準点は38点であった、いまや59点である。どれだけ会社が意図する労働強化がおこなわれているかわかるであろう。

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多摩バス株式会社は、西東京バスが100%出資設立した子会社である。といっても通常の一般的に行われる新会社設立ではない。
すなわち、新たな新規事業を立ち上げるわけでもなく、種々の事業の一部を子会社にするのでもなく、労働の内容が同一一体である西東京バス既存の路線の分配にすぎないのである。同一のものを分割することによって何が起きているかといえば、労働者の労働条件及び労働者管理において、既存西東京バスに比し、劣悪な過酷な支配・管理が行なわれ、差別的、階層化された不合理極まりない労働者支配を産み出したのである。

●これだけ違う労働条件
私たちの働き方、働かされ方は、
[労働時間]西東京バス(既存社員)の運転士の場合、所定労働時間が7時間50分であるが、多摩バスには一労働日に所定労働時間を定めていない。
[休暇]多摩バスには特別休暇なし。その替わり精勤手当が年間6万円。西東京バス(既存社員)は特別休暇が14日ある。忌引休暇は、西東京バス(既存社員)7日、多摩バスでは5日。保存年次有給休暇は、西東京バスは最大50日、多摩バスは最大20日。
[賃金]西東京バスは日給月給制。多摩バスは年俸時給制。
[住宅手当]西東京バス(既存社員)にはあるが、多摩バスはなし。
[家族給]多摩バスは配偶者手当なし、西東京バス(既存社員)のみ4000円。
[昇給]西東京バス(既存社員)は毎年一律4000円の定期昇給があり、多摩バスはなし。多摩バスは査定による昇進、昇給のみ。
[中休手当]西東京バスあり、多摩バスはなし。
[基準外割増率]西東京バスは1.28、多摩バスは1.25。
[深夜勤手当][車両清掃手当][基準外付加手当][バスカード発売手当]西東京バスは仕事毎400円、70円、1時間当たり350円、1枚当たり30円。多摩バスはなし。
[退職金]西東京バスあり、多摩バスはなし。
[評価制度]西東京バスでは昇給、賞与に反映するが、多摩バスでは基本年俸、業績年俸、昇進、降格すべてに反映。
[待機時間]多摩バスは休憩施設のある場所での待機時間が4分以外はすべて休憩時間。
等々なのである。

●賃上げ・労働条件の向上が急務
京王=多摩バスのインチキ評価制度はあてにならず、この先、多摩バス労働者は困窮するばかりである。何より具体的な労働条件の向上及び賃上げを求める以外にはないのだ。




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8月30日の総選挙で、自民党が惨敗しました。臨界点を超えたひどい現実への怒り、このままでは生きられないという怒りが「一票行動」で示されました。この広範な怒りを労働者の団結した力にし、闘う労働組合をよみがえらせることこそが、社会を変え、未来を切り開く道です。11・1労働者集会は、その新たなスタートに立つ集会です。
■ 鳩山政権は道州制・民営化と戦争推進政権だ
問題は、民主党は労働者の回答になるのか? ということです。答えはNO! です。むしろ今まで以上にこの大恐慌のツケを労働者に押し付けてくるということです。800兆円以上も借金があり、自動車産業をはじめあらゆる産業がガタガタでどうやって財源をつくるのか。資本主義を守ろうとする限り、解決の方法はありません。民主党は、自民党以上に大量解雇・賃下げ、大増税、そして戦争をやるということです。「日米同盟強化」「東アジア共同体」でかつてのようにアジアに侵略戦争をやるということです。
その目玉が、道州制・民営化攻撃です。国を丸ごと民営化して、公務員360万人の首を切り、文句を言わない労働者だけを選別再雇用する。正規をガンガン非正規にして、すべての労働者に首切り・賃下げを強行し、戦争国家をつくって海外へ侵略戦争をやっていくということです。そのために労働組合を解体し、憲法を改悪するということです。
■ 許せないのは、連合の労組幹部だ
連合の腐りきった労組指導部どもは、労働組合は“労働者が団結して資本と闘う組織”という原則をねじ曲げ、資本と一体化し、その手先となって労働者に襲いかかる、労働組合をそういうものに変質させました。この連合と結託して労働者を支配しようというのが民主党です。鳩山内閣を見れば一目瞭然です。電機連合の平野が官房長官に、自動車総連の直嶋が経済産業相に据えました。電機連合や自動車総連は、「国際競争力を維持するために、労働者派遣法は必要だ」などと言っているのです。こんな腐りきった労働組合があるか!
しかしここに敵の最大の弱点があります。民主党は連合を使って労働者を取り込み、そして幻想を振りまいて労働者の味方面をすることによってしか政権を維持することはできなづらいのです。しかし、世界大恐慌はまだ始まったばかり。民主党は、新自由主義政策を押し進めれば労働者の怒りによって自民党のように打倒されてしまうという状況の中で、二進(にっち)も三進(さっち)も行かない手詰まり状態に陥るということです。
■ 11・1集会で、こんな現実を変えよう
こんな現実を変えよう! 社会を根本から変えよう! ひとり一人が主人公だ! 労働者の団結した力を示そう! それが11・1労働者集会です。
国鉄1047名解雇撤回闘争を柱に、3労組の呼びかけで11回目迎える11月労働者集会。私たちには、動労千葉を先頭に勝ち抜いてきた国鉄1047名解雇撤回闘争があります。「闘う労働組合をよみがえらせよう」と訴えてきた現場労働者の闘いが、ついに歴史の前面に登場する時代が来ました。集会には全国各地から、世界から、闘う労働組合の代表が集まります。
「民営化・労組破壊に立ち向かう労働者の国際的団結を」、これが集会のメインスローガンです。職種をこえて、正規・非正規の垣根をこえて、そして国境をこえて「万国の労働者が団結する」画期的な集会です。みんなの力で1万人の大結集を実現しよう!

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2009年10月19日月曜日

かわら版第10号 多摩バス労組大会に際し訴える

多摩バス労組大会に際し訴える
このままでいいのか! 休み時間や睡眠時間をなげうってまで働かざるを得ない低賃金・劣悪な労働条件


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2009年9月13日日曜日

かわら版第9号(Web版)

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8月19日のことである。高尾北口ロータリー内にて、同僚の運転するバスのすれ違う際に挙手挨拶した際、Yさんの運転するバスと歩行者が接触した。幸い歩行者はすり傷程度で済んだが、Yさんが「大丈夫ですか」とたずねると「はい」とうなずきその場を立ち去ったため、Yさんは運行を継続した。
その後、バスと接触した歩行者(障害者)の通う施設から会社へクレームが入った。このクレームを受けた会社はYさんから事情を聴くとともにYさんを自宅待機の扱いとした。会社が従業員へ向け掲示した文書「挙手が原因と思われる歩行者との人身事故発生(2009年8月20付)」によれば、「・・・すれ違うバスに挙手したため視線が右に向き、前方左前の歩行者に気が付かず接触し、転倒させるという人身事故が発生した」 「運行中の挙手については重大事故を引き起こす原因のひとつとして、再三にわたり禁止を呼びかけてきた」「今後運行中の「挙手」行為を現認した場合は厳しい対応をせざるを得ない」云々。
これを受けてであろう西川・黒田執行部もまた組合員へ向け「挙手について」という文書を掲示した。これによれば「挙手が原因と思える重大事故が二件続けて高尾で発生」「・・・挙手について考えませんか?」「これ以上、犠牲者を増やさないために」「組合としましても、組合員の皆様が安心して運行できるように日々走行環境には力を入れていきます」云々。

ところでYさんはおよそ10日間の自宅待機の後、8月29日付で退職した。Yさんが同僚に「早く自宅待機が終ってバスの運転がしたい」と言っていた矢先のことであった。この間Yさんに一体何が起きたのか。

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西川・黒田執行部によれば「自分の責任、自業自得」「救いようがない、無理」といったふうにすべての原因をYさん(運転士)の責任であると捉え、事故の原因は挙手であると決め込んでいるように思える。しかしそれは大きな誤りであろう。
会社はあくまで「原因のひとつ」と言っているのであり、他にも事故の原因となる要因があることを認めているのである。組合にとって肝心なことは、これらの事故の原因となった要因を追究することではないのか? そのための賞罰委員会ではないのか? なぜ、賞罰委員会で吟味・検討すべきものをそれすらやらずに労働者を孤立させるのか。Yさんの退職は、会社の攻撃に太刀打ちしようにも労働者ひとりの力量ではいかんともしがたく、どうしようもなくなった上での苦渋の選択としての自主退職だったんじゃないのか。すなわち表向きには自主退職でも実質的には解雇ということだ。

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西川公約「私は組合員の皆様のために今後とも精一杯、待遇の改善また西東京バスへの転籍問題等の条件を少しでも組合員に有利な条件になるように努力してまいります」云々。黒田公約「私は労働組合の存在意義のもっとも大事な物!!それは雇用の確保だと思います。組合員と家族の生活を守る!事に他ならないと考えます。現在、我々は会社のチェック機能として、…雇用の確保に全力をあげて取り組んでおります―――私はこの信念をつらぬいてまいります」云々。
ということである。だがしかし、これでは現場労働者は首をかしげるばかりである。

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  • 事故が起きたら、どうのような事故であるのか、場所や時間やその時の状況といった諸事情がどうであるのか、吟味検討しなければならない。(1)高尾北口ロータリーは車道を歩行者がひっきりなしに横断している場所であること、(2)これまでも第三者との事故が頻繁に起きていること、(3)にもかかわらず過密ダイヤによる過剰なバスの往来(場所的限界)、(4)会社としての具体的な安全対策が行われているのか、「安全配慮義務」違反の問題(以下同じ)。
  • どの程度の事故であったのか吟味検討しなければならない。(1)過失の程度。
  • どのような働き方であるか吟味検討しなければならない。(1)所定時間外労働100時間を超える労働が行なわれている職場であり、Yさんに限らず長時間労働であること、(2)劣悪な労働条件による事故が起きる危険が常態化していること、(3)変形労働時間制の不適切な運用(違法)、(4)遅番から始まる追番やロングダイヤは睡眠時間が少ないため運転すること自体が危険であるが会社が改善しないこと。

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これらの要因を吟味検討することなく、事故の責任の全てを運転士の責任へと転嫁してしまうこと自体が西川・黒田はすでに会社のまやかしに取り込まれているのである。いや、まやかしに加担していると言えるのではないか。「労働組合の存在意義」は「雇用の確保」とか「組合員を守る」などと言うが、やるってことは、まずは自分なりに整理するところから出発するしかないんだ。
西川・黒田執行部は、ひと月の半分を組合活動と称し勤務からはずれていることがある。労働現場から離れて何に時間を使っているのか?労働の現場から離れているだけ何が問題であるのか、ますます見えなくなるであろう。





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8・30総選挙は、時代の大きな転換点になりました。積もりに積もった労働者の怒りと憤激で、戦後の自民党支配が劇的に吹き飛ばされ、崩壊しました。なにより、中曽根に始まり小泉で頂点に達した規制緩和、民営化という名の、首切りと福祉切り捨て、そして戦争政治の新自由主義に対する底の底からの怒りの爆発です。
しかし、事態は始まりにすぎません。誰もが感じているように、労働者の現実は民主党ではけっして変わらないからです。どこまでも労働者を踏みつけにして肥え太ってきた、資本家階級の支配そのものを終わらせなければ決着しないからです。

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連合・私鉄総連の幹部たちが「民主党の与党」として労働者を支配する側にまわりました。民主党と連合の「政策協定」には「公務員改革を断行する」と明記され、公務員をはじめ首切り・賃下げ・非正規化を行うとしています。
官房長官にパナソニック出身の電機連合幹部平野博文が座わり、次期連合会長に着くのが同じくパナソニック出身の古賀伸明。いずれも労働貴族として松下資本とべったり癒着してきた連中です。彼らは今まで以上に資本の言いなりになって、労働者の首を切るために働くのです。民主党の正体が明らかになるのはこれからです。鳩山はさっそく「日米同盟は基軸」と言い放ちました。道州制・民営化も、橋下大阪知事と結託して強行しようとしています。
労働者の怒りがさらに大きく爆発するのもこれからです。いまこそ極限まで追い込まれた職場の怒り、青年の怒りで、民主党-連合の結託体制をぶっ飛ばそう。

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しかし、これは労働者にとって史上最大のチャンスです。なぜなら、自民党の崩壊は世界大恐慌という資本主義の終わりのあらわれだからです。「底をついた」とか「回復のきざし」とはうらはらに、失業がとめどなく拡大しています。大恐慌の本番はこれからです。全世界で労働者が起ち上がっています。その一端が日本でも今回の「1票革命」になって爆発したのです。
大恐慌は一層深まり、社会の全矛盾が全面的に爆発して、資本家と労働者階級の対立はどんどん激化します。彼らは労働者と農民への極限的な搾取・抑圧と、戦争によって生き延びようとするでしょう。労働者階級自身が起ち上がって、資本家どもの支配を打ち砕かなくては、私たちの生きる道はありません。

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今回自民党は、労働者と労働組合への恐怖と憎悪をむきだしにして、『労働組合が日本を侵略する日』などというおぞましいリーフレットをばらまきました。自分たちがやってきた新自由主義がどれほど労働者・民衆を怒らせているかに戦慄し、労働者が団結して、自分たちに立ち向かってくることを心底恐怖しているわけです。
そうです!いま労働組合が問題になっているのです。
ところが民主党も、それを支える連合も、日本共産党も社民党も全部、労働者の怒りと決起におびえて、それを押さえ込む側に回りました。共産党は恥知らずにも「オバマ賛美」一色です。こんな連中に未来はありません! 資本の手先に転落した一切の労働幹部を現場から打倒して、今こそ闘う労働組合と労働運動を甦らせよう。
動労千葉は、日本の新自由主義攻撃のさきがけである国鉄分割・民営化攻撃に対して、唯一2波のストライキで対決し、国鉄1047名解雇撤回闘争を切り開きました。そして、今も団結を固め反合運転保安闘争の先頭で闘っています。
今の社会を変革する力は、闘う労働者の団結とその拡大の中にあります! 世界の労働者とともに11・1全国労働者総決起集会にあつまろう!

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2009年9月12日土曜日

かわら版第9号 8月19日の事故は挙手が「原因」か?

事故の責任を全て労働者に転嫁されてはたまらない!
会社のまやかしに加担している西川・黒田執行部


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2009年7月23日木曜日

かわら版第8号(Web版)

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    ● 当初は、多摩がだんだん人数増やして西とは人数面で逆転し、いずれ西がなくなると聞いてました。結局こんなザマで、騙した会社が悪いのか騙された俺が悪いのか…
    ● このご時世、新しい社員が押すな押すな状態で集まってきてるので、きっと足元見てるんだろう。
    ● 西川氏も立候補するんですか? …落選すれば、ただの交通誘導員で、会社からすれば、単なるお荷物になる訳ですから…。だからこそ、委員長の座が欲しいのですし、合理化を進めていく上で、立場上、会社も本気で闘うことが出来ない相手と踏んでいるので、西川さんを受からせたいのでしょう。
    ● 今回の闘争資金の返還で、一番喜んでいるのは、組合員より会社ではないでしょうか?要は軍資金を無くすということは、ストを含めて闘争することを放棄し、どこかの上部団体に加盟して、組合運動の闘い方を学んだりすることも否定した訳でして、そりゃ会社は、そのような闘いを放棄した方針を打ち出した、西川体制に是非とも次期も執行体制を維持してもらい、更なる合理化推進に協力してもらいたいわけで…。
    ● 「組合員の皆さん、食堂再開というご褒美をあげるから、皆さん、西川体制に一票入れてあげてね。」という会社の戦略であるのは明白です。
    ● 青梅から見れば「青梅は、規模縮小という合理化で、異動させられたり、他の営業所へ応援にいかされたりと、職場を守ろうとせず、抵抗もしなかった引き換えに、自分の所属する営業所に食堂を再開する」という感じなんだよな。
    ● 私は、多摩バスを離職していった方々を多く見ています。理由は知りませんが、しかし、多摩バスで仕事してきて良かった、辞めたひと勿体無い、という会社になればこれ、幸いです。辞めて正解は、悔しいですね!!
    ● 「多摩バスには特別休暇がない。その替わり精勤手当が年間6万円。西東京バス(既存社員)は特別休暇が14日」然り、
    「忌引休暇は、西東京バス(既存社員)7日、多摩バスでは5日。」然り、
    「保存年次有給休暇は、西東京バスは最大50日、多摩バスは最大20日と大幅に差がある」然り、
    「住宅手当も西東京バス(既存社員)にはあって、多摩バスはない」然り、
    「家族給も多摩バスと西東京バスの新規採用者には配偶者手当がない〔西東京バス(既存社員)のみ4000円〕。」然り、
    「中休手当が西東京バスの場合支給されますが、多摩バスにはありません。」然り、
    ほんの一例だけでも、これも、あれも、そうじゃないか!西バス労働者に比較し、四方八方その格差は拡がるばかり。


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    昨年7月7日、京王電鉄バス桜ケ丘営業所の運転手が、アルコール検知器で呼気1リットルあたり会社の規定を0.008ミリグラム上回ったことを苦に自殺した。
    今年6月19日、運転手の遺族が、「強い心理的負荷を受け、精神障害を発症した」「運転者の人権侵害だ」などとして労災申請した。男性は昨年6月に出勤した際、アルコール検知器で会社の基準を微量に上回り、その6日後に出勤した際も検査に通らず、3日後アルコールチェックの恐怖で自殺したという。規定値は京王バスは0.05mg、ほかの運輸会社は0.10mg、飲酒運転は0.15mgだ。検査を厳しくすればいいのか! 結局、会社の責任を運転手に押しつけているだけじゃないか! それで運転手の命まで奪うのか!

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    「人柄募集」と甘い言葉で誘う京王バスの募集広告

     

     

     


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      ◇ 関東バスの子会社であるケイビーバスは、安全を二の次に「安く上げることを第一」に作られた多摩バス同様、バス会社の子会社である。
      ◇ ケイビーバスでは、親会社と比較し異常なまでに後退した労働条件と非人間的労務管理が行なわれ、1営業所のわずか9年間で300人近い退職者を生んだ。(多摩バスでは2006年の時点で退職者が200人を超えている)
      ◇ 親会社関東バスで1日5往復していた路線をケイビーバスでは8往復にした。(多摩バス同様)
      ◇ 待機時間(一部では起終点の客扱い中も)や、2人乗務の夜行便で運転していない時間までも一切労働時間とされない。(多摩バス同様)
      ◇ 変形労働時間制を拡大利用し、適正な残業代を支払わない有様。(多摩バスも同様)
      ◇ しかしながら、辞めたところでこの業界の抱える問題は解決しない。自らが、今いる会社をよくしようとの思いから労働組合を結成。
      ◇ 要求の目的は、「同一労働同一賃金」、親会社との同待遇である。
      ◇ 秋闘、春闘はストライキを構えての交渉となる。
      ◇ 子会社でもストを構えて闘ったので賃上げも特休も脱帽も実現し、親会社関東バスとの統合で労働条件は関東バスと全く同じになった。

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      ◇ 多摩バスの労働条件は、西東京バスや他社と比較してみても極めて劣悪である。
      ◇ 低額な賃金、定期昇給もなし、まともな賞与もなく、深夜手当や車両清掃手当もなし、住宅手当なし、労働時間と休憩時間のあり方(○休問題)、拘束時間の長さ、年次有給休暇の保存日数、特別休暇もない等々、まさに低賃金で長時間労働が日常的となっている。
      ◇ 生活はギリギリで、事故や病気などの不安に常に脅かされ、これでは到底多摩バスで長く務めようとはならず、転職・退職は後を絶たない。
      ◇ 問題はどう闘うかである。劣悪な労働条件を改善するためには、決して「労使協調」ではなしえない。
      ◇ 会社は、企業としてより多くの利益を上げるためには、労働者をより長時間、より低賃金で買い叩くのであり、それは当然労働者の利益と対立するからである。
      ◇ 経営統合により、西東京バスも多摩バス並、いやそれ以下に切り下げようとしている会社の意図すら見抜けず、まったく闘う姿勢を見せず、いや闘いを投げ捨て「労使協調」などという一部労働組合幹部や一部代議員は一体どこに目をつけているのか、実に困ったものである。

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      ◇ こんな労働条件の会社では、当然労働者の要求は譲れないものになり、労使の対立は激化して当然であろう。それがごくごく自然である。
      ◇ まずは自分たちの不満や怒りを要求として掲げる場を作ろう。
      ◇ 現場の多摩バス労働者には不満や怒りが満ちあふれているのだから。
      ◇ 形だけ備えてはいるものの経営者とまったく変わらない立場の労働組合とはサヨナラしよう。
      ◇ いま私たちは問われている「現状のままの活動を望むのか、初心に戻るのか」

     


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    資本家の儲ける手段として、「分社化」「子会社化」というのは常套手段。分社化によって、子会社の社員を低賃金に押さえ込み、労働条件も劣悪化して利益を上げようと言うのだ。まさに西東京バスもこの手法で利益を上げようと多摩バスを設立したのだ。しかし、こんなことは会社言いなりの御用組合の「協力」があればこそできることだ。国鉄分割民営化も、JR総連の全面協力で初めてできた。結果、仕事は数倍キツクなり、賃金は下がりっぱなしだ。
    日本郵便もそれに習って、小包部門を分社化し儲けることを考えた。しかし7月1日に予定されていたJPEX(小包部門の子会社。日本郵便と日通の共同出資)への出向者内命が全国で「延期」になった。郵政民営化の「戦略事業」と銘打った鳴り物入りのJPEX計画が、入り口で破綻をさらけ出したのだ。
    その原因はSD(セールスドライバー)の要員不足。「要員不足には組合が責任を持つ」と会社に忠誠を誓ったJP労組中央の度し難い裏切りにもかかわらず、現場労働者はJPEX計画の労働地獄と首切り攻撃を拒否したのだ。
    闘う郵便局の労働者は「JPEX子会社化絶対反対」「出向を拒否しよう」と全国で訴えた。この呼びかけが圧倒的な現場労働者の心をとらえたのである。
    郵政民営化は、350兆円もの預金資産を、一握りの資本家が私物化する国家的略奪だった。その一端は「かんぽの宿」問題等で明るみに出た。また郵便事業本体(年間売上2兆円)も、現場労働者からの搾取を極限化する攻撃だった。しかし現場労働者の抵抗で、分社化して利益を上げようと言う計画を破綻に追い込んだのだ。民営化それ自体の破綻でもある。
    分社化して賃金・労働条件を切り下げ、労働者をこき使って儲けようとしても、労働者が闘えばぶっ飛ばせるのだ。

    2009年7月22日水曜日

    かわら版第8号 生活できる賃金と労働条件を闘いとろう

    組合資金をばらまき、会社との闘いを放棄した執行部に再び任せるのか、
    西東京本体の労働条件を目指して闘っていくのか


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    2009年6月23日火曜日

    かわら版第7号(Web版)

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    2009年6月7日、急遽行われた代議員大会の席上、余剰金の分配についてこんな発言があった。「俺たちは組合余剰金の今後の使途についての要求書なんか出してない」「おかしいじゃないか、そもそも組合費がいくらあるとか、余剰金がいくらだとか、知っているのは執行部くらいではないか、俺たちは知らないんだよ。どうして代議員からこんな要求が出るのか?」と。議案書には余剰金の詳細について組合員・代議員に説明がなかったばかりか、2009年度の一般会計予算の余剰金とは具体的にはどの部分の余剰部分にあたるのか、いまだにその一切が示されていない。
    しかしながら、西川・黒田執行部は、参加した代議員に向け具体的資料を示し説明することなく、出席した33人の代議員に採決を強行し、一般会計の9割にあたる1400万円を分配すると言う。しかも、参加していない多くの組合員にはお構いなしに、である。今回、恩方市民センターの一室を使用し、施設利用時間を限定し、あえて15時から17時までの2時間という時間制限を設けたのも意図してのことなのか。いずれにしてもこのような決め方は不当と思えてならない。

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    2009年6月6日付の「かわら版、第6号」ですでに述べたが、「労働組合における組合費というのは、個人が郵便局や、銀行や、はたまたタンスの奥にひっそりと溜め込む貯金やヘソクリとは、まったく性格を異にする」のであり、「組合費というのは労働組合を結成し、そこに参加する労働者の思いを実現するために、一歩一歩、その方法が稚拙であろうとヘタであろうと歩みを進めるための資金であ」り、共通の目的実現のための資金である。「ここのところをよく考えないかぎり、今回の議題に関する、よりよき対応はできない。代議員諸君は組合員に対する責任をきちっと認識しつつ対応する覚悟はあるのか!!そこが大きな問題」なのである。
    したがって、2009年6月7日に行われた代議員大会に参加した労働者諸君に尋ねたい、何を基準とし判断したのか、と。

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    西川・黒田は代議員大会の席上「組合統合に向け全力を尽くす」などとも発言したようである。これまた、オイオイ、である。「組合統合」などいったいどこから出てきたのだ!どの組合とどの組合の統合なのだ?! 執行委員会で既に議論していることなのか?! 「統合」の目的はなんだ?! 組合員にとってなぜ「統合」が必要なのか?! 組合員にとって「統合」してどういうメリットがあるのか?!「議案書」にもないこんな重大問題を軽薄に発言し、しかも何の説明もなしで「全力をつくす」とは――組合は、西川・黒田の私物ではないぞ!!
    そもそも「組合統合」の主導とは一体誰なのか。多摩バス労組か?!、それとも西川・黒田か?!――違う。「組合統合」の主導は、西東京バス労組幹部ではないのか?! とすれば西東京バス労組幹部は「組合統合」することにより何を思い描いているのか?! 検討すべき具体的資料や材料もない多摩バス労働者=組合員は、「組合統合」をどのように思い描いているのか、である。両者の思いは一致しているのか、否か。この肝心なことについて、西川・黒田執行部は知っているのか、知らないのか、わからない。

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    西東京バス株式会社は、次々と新たな労働者を雇い入れている。同じく西東京バス労組には労働者が次々と組合員として加盟している。問題は、新たに採用されている労働者の労働条件であり、既存西バス労組組合員との階層化された差別的な労働諸条件についてである。俺たち・私たちの目の前に立ち現れた問題には、どこからやってきたのかという原因があるのであり、この原因を自覚的に考えれば、今回の「組合統合」は誰の狙いなのか、その思惑が何なのか、見えてくる。
    西バス労組には、会社のやり口同様、奇妙な異なる労働条件が存在する、しかも、西バス労組や西バス労組幹部はこれを受け入れている。だから西バス労組幹部は「統合」の際、多摩バス労働者だって差別的な方へはめようとしているし、西川・黒田執行部は自らそこにはまろうとしている。俺たち、私たちにとっての切実な問題とは何か。その階層化し差別化していることが問題ではないのか。これまで労働条件その他待遇向上の目指すべき目標と言えば、西東京バス労組(既存の)の労働条件ではないのか。

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    だとすれば自主的・自覚的に自らの問題を取り組まずして、「うまくやろう」とか「どうにかなるさぁ~」というのは、ろくなものじゃない。またそれが一方の側の意図するところでもあるのだが―――しかも、である。「組合統合」に関し、検討すべき具体的材料や資料すらないとしたらなおのこと、いまある目的財産である資金を備えておくことは、自然なことであろう。
    多摩バス労組という独立した労働組合が破壊され、消滅すれば、当然のことながら労働組合の団体交渉権・争議権を失う。誤解しないでほしい、労働組合があれば問題がなくなるなんて言おうとしているのではない。闘わない労働組合では何の役にも立たないばかりか、組合員の要求を押さえ込み会社の意向を押しつける機関になってしまう。西川・黒田執行部がいかに会社の言いなりになっているとはいえ、多摩バス労組と組合員が存在している限り、闘わない執行部を打倒して闘う労働組合を甦らせることは可能なのだ!
    多摩バス労組を消滅させるということは、困窮する労働者=組合員の不満や欲求を具体的に実現するための手段なんぞは切って殺ぎ落としてやろうという悪辣なやり口そのものではないか。問題は、自らが考え、自らが行動する、すなわち差別や不利益を受けている労働者集団が、自らの問題に自ら直接的にアプローチする術を失う、ということなのである。

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    俺たちは・私たちは懸命に考えよう。これから多摩バス労働者の働き方・働かされ方はどう変わろうとしているのか、会社は俺たち・私たちをどんなふうに働かせたがっているのか。俺たち・私たちはどんなふうに働きたいのか。
    組合統合や組合費分配を目論むろくでもない輩(労働貴族)どもよ! 労働者にとってほんのわずかであれ自己の利益を擁護する術さえ奪い、破壊し、階層化した働き方・働かされ方を会社と結託し産み出し、さらに波状的に拡大するのか。




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    「国鉄1047名解雇撤回!労働者派遣法撤廃!改憲阻止!麻生内閣打倒!」を掲げて全国労働者総決起集会が6月14日、代々木公園で開かれた。全国から2100人の労働者・農民・学生が集まり渋谷の街を揺るがす大デモを打ち抜いた。
    動労千葉の田中康宏委員長が基調報告に立ち、「労働組合にこそ社会を動かす力がある。闘う労働組合を甦らせよう」と訴えた。
    さらに「クライスラーが破綻し、GMが破綻し、資本主義体制は崩れ去ろうとしています。全世界の労働者が人間として生きられなくなっています。求められているのはこの社会の根本的変革です。労働者自身にこの社会を変える力があることを、どれだけ広く訴えて組織できるかが勝負です。
    道州制攻撃の中で、国鉄方式ですべての公務員労働者をいったん解雇し、その恐怖で労働組合をがたがたにしていく攻撃が始まろうとしている。これは戦争への道です。この重大な時になぜ資本の攻撃に屈服するのか! 民営化された郵政を見て下さい。闘えば勝利できる展望が開かれています。百戦錬磨の1047名闘争団が先頭に立って全国の仲間に団結を呼びかけたら5万人、10万の団結ができる時代が来ています。1929年の大恐慌は第2次世界大戦に突入するところまで行きました。これが資本主義です。戦争を阻止できるのも、戦争への道を進めるのも労働組合です。逆に言えば労働組合には社会を動かす力があるのです。
    いま全世界で、支配階級と労働者・学生・市民とが、力と力で衝突しています。これが時代の基調です。真に歴史選択が問われる時代が来ています。労働者の力を信じ労働組合を甦らせよう。」と訴えた。

    2009年6月22日月曜日

    かわら版第6号(Web版)

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    (1) 来る6月7日に急遽、多摩バス労働組合の臨時代議員大会が開催されるという。この一部代議員が作成した臨時代議員大会の開催に関する「要求書」を見ると、議題は組合余剰金の今後の使途についてということだ。
    これについて、重大な疑問と懸念を感じる。
    (2) “組合余剰金の使途について”とはいうけれど、臨時大会開催要求を受けこの要望を是とする立場から、もっと端的な言い方をすれば得たりや応とばかりに多摩バス労働組合執行部が添付した“資料『組合費余剰金分配概算』”から推測すると、「闘争準備金」の取り崩し、大雑把に言えばゼロにすることが、この臨時代議員大会の狙いであることは容易に見てとれる。
    (3) 労働組合における組合費というのは、個人が郵便局や、銀行や、はたまたタンスの奥にひっそりと溜め込む貯金やヘソクリとは、まったく性格を異にする。これをヘソクリと同じ感覚で取崩すなんて処理をしたら、とんでもないことになる。
    こんなことは初歩の初歩であり、いまさら言うまでもないことではあるけれど、組合費というのは労働組合を結成し、そこに参加する労働者の思いを実現するために、一歩一歩、その方法が稚拙であろうとヘタであろうと歩みを進めるための資金である。
    そう、目的(しかも共通の)実現のための資金である。ここのところをよく考えないかぎり、今回の議題に関する、よりよき対応はできない。代議員諸君は組合員に対する責任をきちっと認識しつつ対応する覚悟はあるのか!!そこが大きな問題だ!!

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    (4) 労働組合の目的なんて言うと、なにやら面倒な話と思われるかも知れないけど、そんな大袈裟なもんじゃ~ない。いま、俺たち、私たち、ここ多摩バスで働いている労働者にとり切実な問題は何か、これを明らかにし、自覚することでおのずと見えてくる。

    • 西東京バス100%出資の多摩バス労働者と西東京バス既存労働者との労働条件の格差・差別問題。賃金、退職金、特別休暇、諸手当、深夜勤務明け休み、所定労働時間の定め等々おおいに異なっている(100%出資ということは西東京バスと多摩バスは同一であるにもかかわらず)
    • 不払い労働、長時間労働問題
    • 事故の差別取扱いに関する問題
    • 評価制度の恣意的運用問題
    • 西東京バス(株)から出された服務規程の問題
    • 不当な懲戒処分に関する問題


    ちょっと見渡せば、こんなにも問題があるじゃないか。闘争資金がふんだんにあれば、これらの問題があっという間に解決するなんて言おうとしているのじゃない。おカネをたんまりと労働者や労働組合員から吸い上げているにもかかわらず、労働者のためにこれっぽっちの力をも発揮しようとせず、パートとか派遣とかあるいは正規とは名ばかりの格差社会のどん底で、明日の女房や子どもたちの暮らしさえ予測しえず、あえぎ続けている労働者を産み出してきた、そしていまも産み出している、そんな労働組合や労働組合幹部どもを僕たちは、私たちはさんざん目にしてきたのだから。だから、カネさえあれば、闘えるなんて言っちゃえば、嘘も極まれり、である。
    だがね、俺っちのような、ちっぽけな組合で闘争準備金を取崩しちゃったら、自分たちの直面する問題さえ見えなくなってしまうのは明らかだ。ひたすら地獄への道ってなわけだ。

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    (5) 組合費や闘争準備金は労働組合の目的を実現するための資金だと言った。再度、言う。労働組合の目的と言えば、抽象的で面倒なもんだと思いがちだが、実は簡単なことだ。
    いま、俺たち、私たちがここ多摩バスで直面している切実な問題は何だ!!
    会社はどんなふうに働かせたがっているんだ!! 俺たちは、どんなふうに働きたいんだ!!これが見えれば、目的はおのずと姿を現すのだ。
    (6) 「当執行部は、青梅・恩方代議員提案を重く受けとめ・・・」と言う。
    どう「重く受けとめ・・・」たかについては言及せずにだ。しかもだ、名前をスミ塗りにしたことはともかく、何人の代議員が提案したのかを示さずにだ!!
    組合員には、代議員のうち何人ほどがどんな論議をしたかという論議の中味がこれっぽっちも聞こえてこないし、執行委員会でこれを受け、どんな論議をしたかも聞こえてこない。
    これじゃ~、組合員にとっては何の資料も与えられないのと同然だ。
    いま、俺たち、私たちは、会社のどんな問題について話し合っているのか、俺たちの労働条件がこれからどう変わろうとしているのか、種々の問題につき説明することなしに最低限の決して豊かではない闘争資金の取り崩しが行われようとしている。
    これは、誰が何を狙ってのことだ!!
    (7) このへんのところを組合員各自が自覚的に検討すれば、おのずと今回の臨時代議員大会が、どんな意図から開催されようとしているのか見えてくるはずである。
    (8) この職場では、代議員大会が組合大会と同じように見なされている。しかしこれは、全組合員が同じ時間帯に一同に会することができない職場状況から工夫された苦肉の策に過ぎない。組合員の総意を表現する場として、これを逆手にとって、組合員の総意とは別の方向へ進めようというやり口は悪意に満ちている。
    (9) ついでながら―――組合費や闘争準備金は組合の財産であり、この処分は、全組合員の2/3以上の賛意と議決を必要とする大問題ではあると思うのだが、これを無視するつもりかね。多摩バス労働組合は、小さくいまだ未熟で解決能力も劣っているのは事実である。しかし、たかだか全組合員の1/5でしかない代議員の賛否でもってこの組合をも破壊しようというのかね。

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    (10) 莫大な資金・基金という備えがあるにもかかわらず、多くの労働者を多様な働き方などというまやかしのもとに、パート、派遣、あるいは正規社員とは名ばかりの下請け労働者を大量に産み出し、この社会のどん底に放り込んだ労働組合や労働組合幹部どもを俺たちは、私たちは、いやというほど見て来た。
    その意味では、確かに備えがあっても自らの労働条件が、ちょっぴりでも明日の暮らしを、生活を、創り出すことができる程度のものを獲得できるとは限らない。しかし、だからといって備えがなくてもよいとは言えない。備えなかりせば、いま、俺たち、私たち、働かなければ生きることさえままならぬ労働者にとって、何が必要なのか、何をしなければならないのか、それを見る目や視点さえ失うだろう。
    すべては景気回復を待ち望むだけで日々過ごし、ありえない景気回復のおこぼれを乞うだけの存在になるだろう。
    景気回復とは何か。新聞やテレビを見るがいい。所詮は、株価や企業の収益率で語られているのであり、働くしか生きる術のない労働者の明日の姿がどうなるのかといった視点から語られているのではないということを、俺たちはしっかと見据えておかなければならない。
    (11) 繰り返し言う。
    今回の問題は、総組合員の2/3以上の賛意と、2/3以上の議決でもって決しなければならぬほどの重要な問題である。にもかかわらず、代議員の極く一部の、おそらくスミで塗られているけどわずか4名ほどの代議員提案に執行部は乗り、いや結託し、組合員総員の1/5でしかない代議員大会で、かくも重要な問題を決しようとしている。これを放置するのか!!
    過日の執行委員解任問題もそうだった。総組合員の1/2以上の賛意と議決に基づいて決すべきものを代議員総会でやってのけた。このやり口をまた繰り返すか。これを見逃すか。




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