PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法

 「かわら版」では、PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法を2009年2月10日から変更しました。
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2009年6月22日月曜日

かわら版第6号(Web版)

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(1) 来る6月7日に急遽、多摩バス労働組合の臨時代議員大会が開催されるという。この一部代議員が作成した臨時代議員大会の開催に関する「要求書」を見ると、議題は組合余剰金の今後の使途についてということだ。
これについて、重大な疑問と懸念を感じる。
(2) “組合余剰金の使途について”とはいうけれど、臨時大会開催要求を受けこの要望を是とする立場から、もっと端的な言い方をすれば得たりや応とばかりに多摩バス労働組合執行部が添付した“資料『組合費余剰金分配概算』”から推測すると、「闘争準備金」の取り崩し、大雑把に言えばゼロにすることが、この臨時代議員大会の狙いであることは容易に見てとれる。
(3) 労働組合における組合費というのは、個人が郵便局や、銀行や、はたまたタンスの奥にひっそりと溜め込む貯金やヘソクリとは、まったく性格を異にする。これをヘソクリと同じ感覚で取崩すなんて処理をしたら、とんでもないことになる。
こんなことは初歩の初歩であり、いまさら言うまでもないことではあるけれど、組合費というのは労働組合を結成し、そこに参加する労働者の思いを実現するために、一歩一歩、その方法が稚拙であろうとヘタであろうと歩みを進めるための資金である。
そう、目的(しかも共通の)実現のための資金である。ここのところをよく考えないかぎり、今回の議題に関する、よりよき対応はできない。代議員諸君は組合員に対する責任をきちっと認識しつつ対応する覚悟はあるのか!!そこが大きな問題だ!!

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(4) 労働組合の目的なんて言うと、なにやら面倒な話と思われるかも知れないけど、そんな大袈裟なもんじゃ~ない。いま、俺たち、私たち、ここ多摩バスで働いている労働者にとり切実な問題は何か、これを明らかにし、自覚することでおのずと見えてくる。

  • 西東京バス100%出資の多摩バス労働者と西東京バス既存労働者との労働条件の格差・差別問題。賃金、退職金、特別休暇、諸手当、深夜勤務明け休み、所定労働時間の定め等々おおいに異なっている(100%出資ということは西東京バスと多摩バスは同一であるにもかかわらず)
  • 不払い労働、長時間労働問題
  • 事故の差別取扱いに関する問題
  • 評価制度の恣意的運用問題
  • 西東京バス(株)から出された服務規程の問題
  • 不当な懲戒処分に関する問題


ちょっと見渡せば、こんなにも問題があるじゃないか。闘争資金がふんだんにあれば、これらの問題があっという間に解決するなんて言おうとしているのじゃない。おカネをたんまりと労働者や労働組合員から吸い上げているにもかかわらず、労働者のためにこれっぽっちの力をも発揮しようとせず、パートとか派遣とかあるいは正規とは名ばかりの格差社会のどん底で、明日の女房や子どもたちの暮らしさえ予測しえず、あえぎ続けている労働者を産み出してきた、そしていまも産み出している、そんな労働組合や労働組合幹部どもを僕たちは、私たちはさんざん目にしてきたのだから。だから、カネさえあれば、闘えるなんて言っちゃえば、嘘も極まれり、である。
だがね、俺っちのような、ちっぽけな組合で闘争準備金を取崩しちゃったら、自分たちの直面する問題さえ見えなくなってしまうのは明らかだ。ひたすら地獄への道ってなわけだ。

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(5) 組合費や闘争準備金は労働組合の目的を実現するための資金だと言った。再度、言う。労働組合の目的と言えば、抽象的で面倒なもんだと思いがちだが、実は簡単なことだ。
いま、俺たち、私たちがここ多摩バスで直面している切実な問題は何だ!!
会社はどんなふうに働かせたがっているんだ!! 俺たちは、どんなふうに働きたいんだ!!これが見えれば、目的はおのずと姿を現すのだ。
(6) 「当執行部は、青梅・恩方代議員提案を重く受けとめ・・・」と言う。
どう「重く受けとめ・・・」たかについては言及せずにだ。しかもだ、名前をスミ塗りにしたことはともかく、何人の代議員が提案したのかを示さずにだ!!
組合員には、代議員のうち何人ほどがどんな論議をしたかという論議の中味がこれっぽっちも聞こえてこないし、執行委員会でこれを受け、どんな論議をしたかも聞こえてこない。
これじゃ~、組合員にとっては何の資料も与えられないのと同然だ。
いま、俺たち、私たちは、会社のどんな問題について話し合っているのか、俺たちの労働条件がこれからどう変わろうとしているのか、種々の問題につき説明することなしに最低限の決して豊かではない闘争資金の取り崩しが行われようとしている。
これは、誰が何を狙ってのことだ!!
(7) このへんのところを組合員各自が自覚的に検討すれば、おのずと今回の臨時代議員大会が、どんな意図から開催されようとしているのか見えてくるはずである。
(8) この職場では、代議員大会が組合大会と同じように見なされている。しかしこれは、全組合員が同じ時間帯に一同に会することができない職場状況から工夫された苦肉の策に過ぎない。組合員の総意を表現する場として、これを逆手にとって、組合員の総意とは別の方向へ進めようというやり口は悪意に満ちている。
(9) ついでながら―――組合費や闘争準備金は組合の財産であり、この処分は、全組合員の2/3以上の賛意と議決を必要とする大問題ではあると思うのだが、これを無視するつもりかね。多摩バス労働組合は、小さくいまだ未熟で解決能力も劣っているのは事実である。しかし、たかだか全組合員の1/5でしかない代議員の賛否でもってこの組合をも破壊しようというのかね。

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(10) 莫大な資金・基金という備えがあるにもかかわらず、多くの労働者を多様な働き方などというまやかしのもとに、パート、派遣、あるいは正規社員とは名ばかりの下請け労働者を大量に産み出し、この社会のどん底に放り込んだ労働組合や労働組合幹部どもを俺たちは、私たちは、いやというほど見て来た。
その意味では、確かに備えがあっても自らの労働条件が、ちょっぴりでも明日の暮らしを、生活を、創り出すことができる程度のものを獲得できるとは限らない。しかし、だからといって備えがなくてもよいとは言えない。備えなかりせば、いま、俺たち、私たち、働かなければ生きることさえままならぬ労働者にとって、何が必要なのか、何をしなければならないのか、それを見る目や視点さえ失うだろう。
すべては景気回復を待ち望むだけで日々過ごし、ありえない景気回復のおこぼれを乞うだけの存在になるだろう。
景気回復とは何か。新聞やテレビを見るがいい。所詮は、株価や企業の収益率で語られているのであり、働くしか生きる術のない労働者の明日の姿がどうなるのかといった視点から語られているのではないということを、俺たちはしっかと見据えておかなければならない。
(11) 繰り返し言う。
今回の問題は、総組合員の2/3以上の賛意と、2/3以上の議決でもって決しなければならぬほどの重要な問題である。にもかかわらず、代議員の極く一部の、おそらくスミで塗られているけどわずか4名ほどの代議員提案に執行部は乗り、いや結託し、組合員総員の1/5でしかない代議員大会で、かくも重要な問題を決しようとしている。これを放置するのか!!
過日の執行委員解任問題もそうだった。総組合員の1/2以上の賛意と議決に基づいて決すべきものを代議員総会でやってのけた。このやり口をまた繰り返すか。これを見逃すか。




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