PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法

 「かわら版」では、PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法を2009年2月10日から変更しました。
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2010年7月17日土曜日

かわら版第18号(Web版)

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会社はIさんを5月17日に2件の苦情が来たと呼び出し、5月21日にダイヤから外し、事情聴取を行った。この事情聴取を通して、どんな事実を確認したのか、どんな事実を確認しようとしているのかを明らかにすることなく、会社はIさんを5月21日以降自宅待機処分とした。
6月2日には自宅待機から、「出勤停止」(6割の賃金)に切り替えた。6月9日、賞罰委員会を開催し、Iさんに懲戒処分「停職4日」を申し渡した。停職処分が解けたIさんは、6月19日に会社に出勤し、就業規則に則って、賞罰委員会による再審請求を行い、加えてこの間の「出勤停止」の扱いに対し異議を申立てた。この会社では、通常の乗務をしていながら賞罰委員会の処分決定を待つ、といったケースが大半である。ましてや、賃金の6割というのは事実上の賃金カットであり、長期間の出勤停止命令に異議をとなえたものである。

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ところが会社は、再審請求および異議申立てをしたIさんに対し、既に停職処分は解けているにもかかわらず、「出勤停止と懲戒処分をもって対応したが、まだ反省が見られない」などと言い、再び「出勤停止」とした。賞罰委員会を開催するまでの間、出勤停止にするというのは、事実関係の調査を行うために会社が設けたものであることは想像もつく、しかしながら、停職処分が解けて、なお出勤停止にするというのは、不当であること極まりない。
さらに、6月24日、会社は突然Iさんを呼び出し、その際、吉田所長と岡戸労務担当は「再審結果に変更はなし」と告げるのみで異議申し立てについてはなんら解答しなかった。そればかりか、またまた3度目の「出勤停止」を言い渡したのである。誤解のないように言っておくと、一つの行為に対して、「自宅待機命令」および3度の「出勤停止命令」が下されたのである。この「出勤停止」は会社規定のいかなる条項に基づいてなされたのか、大いに疑問である。再審請求をしたら「出勤停止」なるというような事例がこれまでもあったのか、大いに疑問である。賞罰委員会の判断に対し再審申請した場合、会社から、これを理由に「出勤停止命令」を受けるとなれば、一審の判断を結果的には会社が一方的に強制すると同様になるではないか、どうなっているのか!?
多摩バスで働く(―――とは言っても、労働現場は西東京バスだが)みなさん、おかしいとは思わないか。

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今回の処分のキッカケ、原因は2010年5月17日に寄せられた2件のクレームである。そこで2件の苦情内容を整理し、明からにしてみよう。何が問題か!!それを明確にするための私たちの出発点はここからだ。1件目は、(1)バスの車内放送(自動音声)が聞き取れなかった、というものであり、(2)マイク案内もしていなかった、というものである。
これだけ読めば、“ヤバいよ”“ちゃんと、やんなくちゃ”と思いかねない。だが、クレームをよく聞けば、あるいはよく読めば、(1)車内放送に関しては、クレームを寄せた方が聞こえなかったというのではなく、仮に、八王子の町に不案内な客が乗車していたならば、聞こえにくく困ったであろうとのことで、クレームを寄せた方の思い、心情、推測が主たる内容だったのである。
2件目は、(2)運転手がマスクをしており不快であった、とのことで、クレームを寄せた方の思いを述べたものであった。決して、乗客の多くが不愉快な思いをしたという内容ではない。
ここで私たち、バス労働者は決して間違ってはならない!!今日、乗客のみなさんから多くの苦情が会社に寄せられているのは周知の事実である。だからといってそのお客様たちに対し理不尽であるとか、身勝手過ぎる、などと非難してはならない。そこからは問題は明確にはならず、解けもしない。問題は、お客様からの数々のクレームそれぞれが何に起因しているかにつき腑分けすることなく労働者を非難する手段として意識的に利用している会社の悪辣な労務政策にあることを私たちは見抜いておかなければならないのだ。
バスに装着された車内外音声機器に関しては音量が大きいとか、小さいとか、Iさんに限らず苦情が寄せられているのは誰もがご存知の周知の事実である。にもかかわらず、会社はこの点につき考慮することなくIさんに「自宅待機処分」及び3度の「出勤停止命令」を下した。あまりにも均衡を欠いているではないか。配慮すべきことをあえて配慮せず、処分を強行するこのやり口、Iさんに対してのみならず、労働者支配の手法としているのが、この会社のおぞましき特色だ。しっかと見抜いておこう。

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車内マイクアナウンスについては、バスを安全に運行するためには会社の求める水準を守ることは不可能であること、運転士なら誰でも経験的に知っていることである。ましてや事故が多発している労働現場である。長時間におよぶ乗務が常態化している労働現場である。多くの運転士が過剰なマイク操作により事故が誘発されないかとおそれている。このような状況を考慮しないのか!!安全に旅客を輸送するという義務を負っているバス会社にとって、必要なのは安易な労働者の処分ではない。まず、労働者の声に耳を傾けろ!!マイクアナウンス等「接遇」に関して真摯に話し合え!!「クレーム」の吟味の仕方、処理の仕方について真摯に話し合え!!「クレーム」と評価制度の関係について真摯に話し合え!!

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賞罰委員会の開催される少し前(6月4日18時17分)に執行委員庄司氏からIさんにとんでもないメールが飛び込んだ。メールの内容を読んでみると、今日の、この社会の、労働組合という仮面を装いつつその仮面の裏に潜むゾッと寒気のよだつ本性を垣間見ることができるのではないだろうか―――
「助けてくれと聞こえましたが」「金を頂いてる以上はスポンサーなんで、やるべきことはやります」「個人的には殺したいですよ」「Iみたいな奴は情状酌量の余地もないし、組合に批判的?なんで、」「停職あたりで抑えれば、うちらの勝ちです」「とりあえずY一派の懲罰委員会は楽しんできます」「一派の人間に何か聞かれたら組合は動いてると伝えてください」等々。
――これは執行委員庄司氏のメールに書かれていた言葉である。

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「賞罰委員会」は事実関係や客観的な資料に基づき労働者の不利益に関して審理・審議する場である。こんな「メール問題」があった以上、公正な審議は、これっぽっちも期待できないであろう。その結果が先に述べたIさんの扱いでもあるからだ。西川・黒田執行部は、この「メール問題」につき執行委員会として調査し、その上で問題が明らかになるまでの間、庄司氏は賞罰委員会の構成メンバーからは外すべきであった。しかし、西川・黒田執行部は、賞罰委員会を庄司氏を参加させ強行した。これが公平な審議を阻害していると言わないで何と言うのか。
ところで、執行委員庄司氏は、「メールは俺(庄司氏)が送ったけど、内容を書いたのは俺じゃやりません」とか「俺はメールを転送したんです」とか「私の携帯に保存されたメールは全部消しました」とか「俺は、誰かにはめられたんです」とか「以前から知らない人からメールが送られてくるんです。犯人を捜しています」などと言う。
しかしながら、執行委員庄司航氏の発言は、それ自体、証明するための客観的具体的資料は皆無である。証明する方法があるにもかかわらずこれを一切やらず、「俺じゃない」と言い募るは、赤子同然であり、怒りを超えて呆れるばかりである。
また、仮に転送したのであればメールタイトルに「FW」が付くところ、送られたメールにはそれもない。転送するのにわざわざ「コピー」して「貼り付け」という面倒な作業をしたのだろうか? その他にも、犯人を捜していると言いつつ、手がかりとなるはずの肝心のメールは消したと言ってみたり・・・。

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最近、自主退職した3名についても、多摩バス労働組合がどの様にその問題に取り組んだのか、明らかになっていない。たとえドジやヘマがあったとしても、労働組合という立場から言えば、一歩でも労働者を守る取り組みをしなければならない筈だ。少なくとも労働組合としてどう取り組んだのか、そしてどう不可避な状況に追い込まれ、仲間である組合員が自主退職せざるを得なかったのか、組合員に明らかにする必要があるだろう。「個人情報だから」などと言ってのけ、なにも語らない労働組合など、信用出来ない代物だ。労働組合がどう取り組んだのか、労働者に見えなければ、もし自分が同じ状況になったらどうなってしまうのだろう、と考えると不安になってしまう。こんな職場では、安心して働くのは不可能である。
賞罰委員会の審議・審理が公平になされることは到底期待できない状況であり、労働組合および組合員にとっても自らの利益・不利益の観点から言って到底見過ごすことはできない重大事であっても、平然と強行する西川・黒田執行部は、これまで公正な「賞罰委員会」の運営を行って来たのだろうか―――組合員は、西川・黒田組合執行部の見解を問うているのである。
組合執行部は、この「メール問題」について調査・協議しているのか?また、Iさんが組合執行部に対し、マイクアナウンスの安全性に関して、ドライブレコーダーの公正な使用に関して問題提議した「申し入れ書」についても、協議しているのか? 多摩バス労働組合の真摯な対応を願うものである。そもそも、接遇やドライブレコーダーの問題は、労働組合として取り組むべき課題であろう。

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今回のIさんの処分決定に際し使用したドライブレコーダーによる映像だが、会社は当初、「運転手の身を守る為」と言っていた。つまり、事故や事件が起きた際、社員が不利にならぬ様、データを開いて証拠にするのである。
ところが今回のIさんのケースでは、その仕事ぶりを見る監視カメラとして使っている。自分の仕事を四六時中、監視カメラで監視されたのでは、息も詰まり仕事にならない。路線バスには、不特定多数の乗客が乗る訳で、全ての乗客が満足して降りる事が不可能であることはみなさんご存知の通りである。様々なトラブルも起こる。その一々にあらを探し、処分されたのでは仕事にならない。今後も労働者支配の道具としてのドライブレコーダー使用が予測される。労務管理の為にむやみにドライブレコーダーのデータを開くのはナンセンス!である。
かの尼崎の福知山線脱線事故に見られる様に、過剰な労務管理により、労働者の誇りは失われ、事故を起こす。福知山線脱線事故の当該運転士も、日勤教育を受け、追い込まれた状況であった。脱線事故当日も3回のオーバーランを繰り返しており、「次ミスしたら」との思いにかられ、そして減速しないまま急カーブに差し掛かった。運転業務の天敵、潜む危険は「考え事」である。運転手はミスを責め立てられ、追い込まれる。「次ミスしたら、自分の生活どうなるか分からない」などと考えてたら、安全運転など出来る筈もない。
接遇を過剰にやらせる事は、危険を招く。道路交通法上の安全運転義務を課せられ運転をしている運転手は安全に運行できるよう常に判断せざるを得ない。危険にさらされ、事故や違反があれば罰を受けるのは運転手である。