PDFファイルの閲覧・ダウンロード方法

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2010年1月28日木曜日

かわら版第13号(Web版)

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2010年1月5日、京王グループ西東京バス・多摩バスでは路面凍結によるスリップ事故が多発した。前日(1月4日)の天気予報では夜間降雪の予報が出ていたが、降雪にはいたらず雨となり、この雨が凍結し、道路が滑りやすくなったことによるものである。
会社が掲示した「事故警報」によれば、西東京バス楢原営業所で有責事故3件、同五日市営業所で有責事故1件、同恩方営業所で有責事故2件、人身事故1件と事故が多発した。会社は言う。「これは、「輸送の安全の確保」を使命とする運送事業者として、恥ずべき結果である」「プロドライバーであることを肝に銘じ、今後、本日同様の路面凍結や積雪等異常気象時は、予測運転・車間距離の確保および必要に応じた徐行運転を再徹底すること」と。
この運輸部発の「事故警報」を読む限り、まるで1月5日の事故多発の責任はすべて運転士にあると言わんばかりである。

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しかしながら、そもそも、前日(1月4日)昼には降雪予報が出ていて、道路凍結の危険を予測できたにも関わらず、なんら具体的安全対策をしなかったのは会社である。仮に対応しようと思ったところで、現状、会社は予備要員を置いておらず、前もって路線状況の把握や、路面凍結のおそれがある危険箇所への塩カリ撒きなど、対応できなかったのではなかろうか。
安全対策すらせず、事故が起きたら「プロドライバーであることを肝に銘じ」ろ!とだけ言ってみたところで、無意味である。実際問題、学歴不問・バス運転未経験者の、成り立てホヤホヤのバス運転士だらけの職場であり、しかもバスの事故は年間およそ300件にものぼっているのだ。今回のように、路面が凍結した悪路でも運行させているのはまぎれもなく会社であって、結果(事故)に対する原因は会社にあるのである。
ついでに言うとすれば、ご都合主義で「プロドライバー」とか言ってみても、内実、給与明細(時給制であり手取り14万の時も・・・)をみてヒヤリ・ハットするほど安価な賃金労働者集団ではないか・・・
また、豊富な経験から危険を予測し回避するための対応策をとるべき立場にあり、安全運行を統括している運輸部長寺尾一彦は、一体何をしたのか? 積雪等異常気象時にも関わらず、なんら具体的対応をしなかったのである。口先では「『輸送の安全の確保』を使命とする運輸事業者として」等々言うものの、蓋をあければこのザマなのである。安全問題にまじめに取り組み、予備要員を確保していれば、防げた事故であったと言えなくもない。

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昨年12月28日の夜、運転士と多摩バス労働組合執行部役員が食堂で除雪車と普通列車が正面衝突したニュースを見ながらこんな話をしていた。「雪の多い地域はこの時期、列車を走らせなければいいよな」と。
事故の原因は普通列車が入線する線路に除雪車が進入した事によるそうだが、除雪車を運転していた運転士は、駅員に指示されてその線路に入線したと証言している。つまりは仕事上の指揮命令の伝達が上手くいっていないという事である。なるほど列車の現場では最近、保線に携わる労働者が委託会社によって行われているという実情がある。言ってみれば合理化の名のもと保線に携わる労働者の人件費を安く済ませることが狙いである。
しかし、そうなると連携しなければならないはずの労働者同士で別会社となるため、仕事の指示の連携が上手くいかず、人身事故の原因にもなっている。多摩バスとよく似ているが、この様な実情を鑑みれば、執行部の「走らせなければいい」といった単純な問題ではない・・・それどころか、「不採算部門のコスト削減」という名で雇用も労働条件もすべて破壊され、安全の崩壊に向かって転げ落ちているのだ。

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西川・黒田は委員会として路線委員会、高速委員会という小委員会を発足させた。委員会の趣旨は現場で起こる様々な問題をスピーディーに解決するために、小委員会のメンバーが現場で情報収集し、解決策を出そうということのようである。しかしながら、本来ならば執行委員会として取り組むべき課題であるにもかかわらず、責任逃れをするために設置したのではないかと思えてならない。すなわち、組合員を委員会に入れ、職場の不満が発生しても、「委員会の委員となった組合員が一生懸命やってくれているから仕方がない・・・」という方向へガス抜き目的に使っているだけではないのか。
ところでこの委員会設置は誰が要求したのか、会社の要請で設置したのか、分からない。いずれにせよまともに機能しないというのがこれまで見てきた委員会である。前回の路線委員会は年間3回やったかどうかと言うシロモノであり、肝心の何をやったかについては不透明であり不明である。以前、ダイヤ委員というのも設置し組合員が委員となったところ、ダイヤ「改正」毎に運転士にとって一向に良くなるどころか、様々な問題が発生するばかりである。

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  • ダイヤ「改正」で早朝増えるの? 営業時間を延長したら、ますます不規則になる?手当てを請求できないのか?
  • 組合に路線を変更するのはやめろって言ったのに、抵抗しないのか!また安くなっちゃう。うちの組合は会社の代理人だろ。バス停増やすと大変なのは運転手だけ。
  • 水無瀬橋と横川の間の新バス停(案)は渋滞迷惑になるよね?反対できないですかね?何で知らないうちに決まってるのか?です。客はイライラするよね。客の為と思っているのか?新しい施設とかが出来て利用が増とかならともかくです。渋滞対策で駅での折待余裕必要ですね。
  • 会社は人ばかり入れて金あるんだったらうちらの単価上げてもらいたい!増務も減り生活問題だ。
  • 1月5日の事故は会社がなにもしないからだろ。前は塩カリ撒いたり、チェーン巻いたりしてたのに・・・
  • 組合活動費600円?それって休日に組合活動した場合だけの話で、普段は100%でもらってます。しかも彼らは保険料やら税金安くなってます・・・
  • 執行部は大会で決まったことをなぜ守らないのか。2008年の活動費も詳細は出さないつもり?
  • 深夜急行乗らないから赤字じゃないのかな。路線の売上を食ってる。社長は儲かると言ったのにおかしな会社だ。俺たちに還元しろ。
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「夜行バス車内仮眠時間を「非労働時間化」」の問題について。会社は、「夜行バス車内仮眠時間」をこれまで「労働時間としてカウントしている」と言い、今度は(「夜行高速バス乗務時の車中仮眠時間取扱い変更について(非労働時間化・手当化)」12月11日付文書)「手当て」は払うと言っている。そこで疑問に思うのは、「折返し運行待ち時間(○休や□休)」のことも、会社は「非労働時間」と呼んでいることである。すなわち、路線バスの「折返し運行待ち時間(○休や□休)」はもともと賃金対象の労働時間ではないのか、ということである。夜行高速バスの「非労働時間」のみ賃金対象時間で、路線バスの「非労働時間」が賃金対象時間外の扱いではへんであろう。


●ビル管理会社の従業員が従事する泊り勤務の間に設定されている仮眠時間が労働基準法上の労働時間に当たるとされた事例
大星ビル管理事件(最高裁第一小法廷判決平成14.2.28労判822号5頁)

「不活動仮眠時間において,労働者が実作業に従事していないというだけでは,使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず,当該時間に労働者が労働から離れることを保障されていて初めて,労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる。したがって,不活動仮眠時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には労基法上の労働時間に当たるというべきである。」

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かわら版第13号 1月5日早朝 スリップ事故多発!

1月5日早朝 スリップ事故多発!
責任は、路面凍結が予想できたにもかかわらず
なんら安全対策をとらなかった会社にある!





かわら版第13号ダウンロード

2010年1月5日火曜日

かわら版第12号(Web版)

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2009年12月、京王=多摩バスは、バス運転士の日々の働き方の基本となる「勤務交番表」を改正し、「折返し運行待ち時間」を短縮した。会社は、運転士の賃金対象の労働時間となる「折返し運行待ち時間」を取り除くことで、合理化を図ったのである。
その結果、何が起きたかといえば、バス運転士はトイレやタバコ1本喫うのもままならないといったことは安易に想像がつく。しかしそれだけではない。利用客にどのような影響が出ているのか? すなわち、少しでも渋滞していたり、多客であったり、車イス乗車や運賃機の不具合といった車輌トラブルがあれば、次発の発車時間に間に合わないケースが以前よりも頻度を増しているではないか。これは利用者の利便性を著しく害しているのではないか。

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これまで、会社は決して十全とはいえないまでも、「出庫立会い」と言う形で、何らかの運行トラブルが生じた際、これに対応するための予備の乗務員を確保していた。しかし京王=多摩バスはこれすらもやめた。故障や事故あるいは多客のための臨時便運行の対応ができない状況となったのである。
運行管理者Aは言う。「こんな勤務交番表じゃ~、人がいなくて何かあっても対応できませんよ」「所長には予備の乗務員を確保してほしいと何度も言ってるんですけど・・・」と。
現在、京王=多摩バスでは、定期便のバスからあふれて乗れなかった利用客を冬空のもと1時間待たせて、予備の乗務員がいないため臨時便を出さないということが事実起きているのである。これではバスが運行中に故障やトラブルがあったら運行ストップ、欠車である。
会社には安全にバスを運行させるという義務があり、そのために努力すべき義務がある。がしかし、この当然の事柄が京王=西東京バス=多摩バスではなされていない。トイレに行く余裕もないダイヤを作り、その結果運転士はトイレを我慢し冷汗をかきながら運行している。これはサービス向上とか接遇向上以前の問題である。

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会社が進めている「安全基本方針」の実態とはこのようなものであり、運輸安全マネジメントとか言いつつ、その一環として取り組んでいるデジタルタコメーターやドライブレコーダーなども、もはやそれ以前のところに問題があると言わざるを得ない。
京王=多摩バスで生じている事故はバス運行中に乗降扉が外れ落ちたり、乗降扉の故障で乗客が挟まれ怪我をしたなどといった事故が少なくない。加えて、運行中バスが故障した際、人員不足により予備車を現地へ持っていくことすらできず対応に苦慮するといったケースはしばしばである。これらに対する苦情等は、果たして誰の責任なのか。その責任を取ったのか。所長は? 社長の丸山荘は? これらの問題について西川・黒田は指摘したのか?指摘していないとすれば、彼らもまた同じ穴のムジナであろう。

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京王=西東京バス=多摩バスは、2009年10月から12月、西東京バス楢原営業所において、西東京バス運転士および多摩バス運転士を20名ほどのグループにわけて社員研修・社長懇談会を行った。この研修を担った本社サービス担当は、サービス向上の取り組みとして、江戸商人の話を交えながら「どんなお客様にも差別なく、丁寧な対応を心掛けましょう」といった内容の話をした。多摩バスのように低賃金で極限的に労働強化された労働環境のもと「バス利用者に差別なく丁寧な対応」をする余裕はあるのだろうか。疑問である。
会社の事故処理の仕方に関して言えば、明確な基準もなく、好き嫌いで差別的に判断し、適正な手続きすら無視し、運転士を処分している。処分を決定する賞罰委員会は、当該運転士の参加はおろか当該の弁明すら反映させない。いや弁明の機会すら与えない。

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さらに差別的なやり口と言えばこんなこともある。路線ダイヤに組み込まれている羽田線の担当運転士の選抜方法などは、明確な基準も提示せず、恣意的・差別的に選抜している。夜行バスも同様である。
公出に関しても恩方営業所に公出希望者がいるにも関わらず、青梅営業所からの応援などといって呼び出している。実のところ青梅は「空きダイヤ」の部分に割り当てる仕業がないために恩方に飛ばしているだけではないのか。
このように京王=西東京バス=多摩バスの働き方・働かされ方は、基準そして取り決め方が不明瞭のため、仕事の割り当て方も極めて恣意的におこなわれているのである。
このような実態でありながら、会社は「どんなお客様にも差別なく、丁寧な対応を心掛けましょう」などと言う。これは運転士へ指導するというよりも、むしろ会社自身に求められるべきであり、会社自らが努力すべき事柄であろうと思うのだが。いかがか。

 

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  • 高速道路80キロ厳守の件は会社側からの通達なのか?勝手に組合が騒いでいるだけ?規制以外では100キロでいいのでは?羽田、成田が80なら夜行も同じじゃないといけないよね?夜行80じゃ予定に着かない。
    時分を削られるとか言ってるけど働く側の思いや意見を本来組合は訴えなければいけないんじゃないの?
  • 査定にしたってそうだ!なんで無遅刻無欠勤無事故の真面目でけなげな運転士がD査定なんだよ。組合は、「それは仕方がない!誰かがC査定なら誰かがD査定になる!」だってさ!結局、おれら運転士はけ落とし逢わなければいけないのか!
  • 何故、全員が100点満点で全員がA査定ではないのか?それは運転士の闘争心を利用して限られたお金を運転士同士で奪い合っているにすぎない!「点数がもらえるから公出する!」とか「正月に公出すれば5点貰える!」そんなことをしても相対評価がある限り無意味であり騙されてるだけにすぎない!組合は本当に運転士の事を考えているのなら現ダマを要求し現金にて我々に支給させるべきだ!点数をやるから正月に出てくれなんていうのは馬鹿げてる!

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12月11日、運輸部長寺尾一彦は、多摩バス労働組合に対し「夜行バス乗務時の車中仮眠時間取扱い変更について」なる文面で賃金対象の労働時間である夜行バス車内仮眠時間を「非労働時間化」すると提案をしてきた。内容は、「仮眠時間は実際には労働していないものの労働時間としてカウントしている」ことが「長時間労働の原因となっている」、「このような長時間労働は昨今、行政・立法面から問題視されている」云々。ここに書かれているのはむちゃくちゃな論理と言うほかはない。とどのつまりが、一つには労働災害の適用から遁れるための非労働時間化である。二つ目は、会社が望んだ労働ではない部分を、すなわち会社にとってロスとなる部分を「非労働時間」として、このロスを労働者に転嫁させるのが狙いである。
ところで、勤務開始時間から勤務終了時間の中には「労働時間」と「休憩時間」のいずれかしかないのである。どういうことかといえば、「労働時間」でないものは「休憩時間」であるし、「休憩時間」じゃなければ「労働時間」ということなのである。もちろん問題となっている夜行バスのケースは「仮眠時間」も「賃金対象の労働時間」の扱いとするのが妥当である。しかしがら京王=多摩バスは、「非労働時間」という独特の用語を持ち込み、すなわち「労働時間」でもなく「休憩時間」でもない曖昧な表現を用いる。ここがミソである。じゃ~、この「非労働時間」とやらは「休憩時間」にあたるのか、その議論を避けるためであろうか、自ら「手当て」として払うというのである。結局、言いだしっぺがこの特有な屁理屈を押し切ることも出来ず、「賃下げが狙いです」と言っているようなものでしかない。

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「スピードをモットウ」に組合活動をしているという西川・黒田執行部は、組合掲示板へ「法定速度厳守」とか「ゆっくり走ること」を促す文書を掲示している。ゆっくり走れば「折返し運行待ち時間」や「起点終点の所要時分」を会社が改善してくれるだろうとの短絡的願望を抱いてのことのようである。
いま生じている事柄の問題はそんなところにはないであろう。組合員の労働条件である労働時間の構成がどうなっているのか。まずは取り組むべき事は、12.11付、寺尾一彦提案書に対する西川・黒田なりの見解を全組合員に明らかに示すことである。

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2009年12月25日金曜日

かわら版第12号 京王=多摩バスの「安全基本方針」とは一体何か?

「折り返し運転待ち時間」の短縮、「予備乗車乗務員」の廃止
「いったい、これで安全運行が確保出来るのか?!






かわら版第12号ダウンロード

2009年12月13日日曜日

かわら版第11号(Web版)

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去る10月25日、恩方営業所4階会議室において、多摩バス労働組合定期大会が行われた。大会の席上、西川執行部の2008年度組合活動報告については不明な点が多く、大会に参加した代議員から「活動報告を何故キチンとしないのか」「にもかかわらず組合員および代議員に無断で組合活動費補填方法を変更したのは何故か」等々追及され、西川・黒田は謝罪するのみであった。
西川執行部の2009年度活動方針は言ってみればチームミーティングの改善提案レベルの方針となっている。どういうことかというと、そこからは明確な要求をかかげ労働者の労働条件向上を勝ち取るんだという姿勢が見えてこないのである。たまりかねた代議員からは、「朝から晩まで働いて、賃金16万でやってられるか」「賃上げを要求しようじゃありませんか」「そのためには、まずは既存西東京バスの賃金を材料にして考えよう」といった発言があった。
しかしながら、西川執行部は、これら代議員および組合員からの当然とも言える要望や、大会で決定した「具体的労働条件向上を明記した要求」を会社に対し要求するという決定を真摯に受けとめたのであろうか。なぜなら1ヶ月経ってなお2008年度活動報告もなく、賃上げ・具体的労働条件向上要求を検討しているという様子すら見受けられないからである。西川執行部が自ら「2009年度活動方針」で述べる「スピードをテーマ」とはいったい何なのか疑問である。

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聞くところによれば、「諭旨退職処分」された運転士がいるという。しかし、会社と組合は、この件について隠密裏に処理したようである。一体何故?どのような事情があるにせよ会社と組合が結託し、問題をコッソリと片付けたとなれば、そこに客観性や合理性が担保されているかどうかは疑わしい。
どのような経緯を経て「諭旨退職処分」に至ったのか、西川執行部は組合員に明らかにすべきであろう。そもそも「諭旨退職処分」とは「諭旨解雇」のことではないのか。西川・黒田は「雇用を守る」という・・・しかしながらその意味すら理解し得ず、理解するための努力を放棄し、しかも組合員が会社を辞めざるを得ないところへ追いこまれていることを見て見ぬふりを続けている。いや加担している。会社が行う組合員に対する解雇攻撃は、決して運転士Sさんひとりへの攻撃ではない。すなわち組合全体に向けられた攻撃なのである。仮に個人の問題としてしか受け止められないのであれば、西川・黒田は労働組合幹部としての資質を欠いていると言わざるを得ない。

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厚生労働省の報告(10月20日)によれば、日本の貧困率はOECD加盟30ヶ国中最悪の水準15.7%である。教育現場では、およそ7万人の高校生が貧困に耐え切れなくなった家庭の崩壊などから学校にすら通えなくなりはじめている。
労働者の貧困化・差別化した労務政策を加速させている京王電鉄(京王資本=多摩バス)では、駅スタッフ(改札・旅客案内等)として、契約・派遣社員・アルバイトを採用し、安価でかつ長時間労働を強いている。例えば勤務時間18:00~翌朝9:00(6時間の睡眠あり、準備含む)、時給900円~(見習期間850円)といった具合である。
そんな中、2009年11月17日のことである。財布などが入った遺失物のバッグを盗んだとして、京王電鉄アルバイト社員が逮捕されたとのことであるが、その理由が「手取りも少なく、生活費に困ってやった」「20件ぐらい盗んだ」とのことである。

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image ところで、だ。京王電鉄バスグループの求人情報を巡り、ネット上で「詐欺だ」などと批判が相次いでいることをご存知だろうか。表向きは京王グループ(=多摩バス)はまともそうな企業のようだが…。
「人柄募集」なる求人情報の内容は以下の通りである。

  • バス乗務員【決まったダイヤでしっかりプライベートな時間を手に入れる!】※未経験歓迎、運動会や発表会など子供のイベントにも参加できる仕事について、子供の成長を見守りませんか?
  • 「パパ、今日は発表会に来てくれるって言ったのに、またお仕事...?」
    京王バスの乗務員なら、もうお子さんにそんなセリフは言わせません。
  • ダイヤに基づいて、しっかり勤務時間と休日が決まっているので行事の時間もバッチリ。
    サイクルにより土曜、日曜の休日もありますので、お子さんと遊園地に遊びに行く約束もできますよ!(公休日は交替制のため変動いたします)
  • バス乗務員のある一週間の勤務時間をご覧ください。
    【月曜日】5:00~14:30 娘を迎えに幼稚園へ、
    【火曜日】6:30~19:00 たまには家族と外食へ、
    【水曜日】8:00~20:00 娘とお風呂に入ってコミュニケーション、
    【木曜日】14:00~25:00妻との遅めの朝食のあと出勤、
    【金曜日】公休日今日は休み、娘を幼稚園まで送る、
    【土曜日】公休日娘と約束していた遊園地へ、
    【日曜日】5:15~13:40来週の娘へのプレゼントを内緒で買いに、
  • 「勤務時間の決まった環境で、"家族のための時間"をもっと手に入れませんか?」

以上が京王資本の求人情報である。いかがであろう。




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11月1日に日比谷野音で開催された全国労働者総決起集会は、「国鉄1047名解雇撤回」「派遣法撤廃・非正規雇用やめろ」「道州制=360万人首切り許すな」をメインスローガンに、全国・全世界から闘う労働組合・労働者が大結集しました。23年間闘いぬかれてきた国鉄1047名解雇撤回闘争を中心に、民営化・労組破壊と戦争・改憲に立ち向かう国鉄(JR)、教育、郵政、自治体を先頭に医療・福祉や、派遣・パートの労働組合を結成した青年労働者が鮮烈に登場。既成の労組執行部の屈服を突き破り、職場で闘う現場労働者が次々と登壇し、首切り・賃下げ、民営化攻撃への激しい怒り、闘いの呼びかけを発しました。

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国境を越えて世界からも闘う労働組合が結集しました。韓国・民主労総は総勢45人が登壇しました。アメリカ・ILWU(国際港湾倉庫労組)、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、ブラジル・コンルータス(全国闘争連盟)などが、さらに在日・滞日外国人労働者も多数参加しました。日本だけではなく、大恐慌の責任を労働者に押しつける解雇・賃下げ攻撃への反撃が世界中で巻き起こっていること。また、連合や全労連のような、危機にある資本主義を救済するために、現場の闘いを抑圧する体制内労組執行部との闘いが、体制変革をめざす闘う労働組合の世界共通の課題であることが鮮明になりました。
韓国・民主労総は、11・8全国労働者大会に5万人の結集をかちとり、イミョンバク政権と全面対決してゼネスト実現へ総力闘争に突入しています。
同じ8日、沖縄県民大会に2万1千人が結集し、「普天間基地即時閉鎖・返還、辺野古新基地建設・県内移設反対」の決議を採択。沖縄労働者人民の怒りが、民主党・連合政権と米国オバマ政権にたたきつけられました。

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労働者の団結した闘いこそが社会を変え歴史をつくる力です。11月闘争の高揚を引き継ぎ、2010年春闘ストライキの実現に向かって、体制内勢力を打ち破って闘おう。首切りと戦争を推進する小沢・鳩山=民主党・連合政権を倒そう。

2009年11月29日日曜日

かわら版第11号 西川・黒田執行部は多摩バス労組大会決定を真摯に実行する義務がある

西川・黒田執行部は多摩バス労組大会決定を真摯に実行する義務がある
「朝から晩まで働いて、賃金16万でやっていられるか」
「賃上げを要求しよう」は現場の切実な声だ



かわら版第11号ダウンロード

PDFファイル閲覧回復のお知らせ

 11月25日にお知らせした「PDFファイル閲覧方法についてのお知らせ」でお知らせした不具合(試用版から正規版への移行)が回復いたしました。
 ここに改めてお知らせすると共に、ご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。

 共にたたかいましょう。



2009年11月25日水曜日

PDFファイル閲覧方法についてのお知らせ

11月25日現在、PDFファイル閲覧に利用していたオンラインサービス Acrobat.com が利用できなくなっています。これは試用版から正式版への移行作業(11月21日~アドビ社)過程であるためであり、修復予定であるとのことです。
手作業での復旧は可能ですが、担当者の時間の都合がつかないため、作業を見合わせています。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。当面は、付随して張ってあるリンクを使用して、予備のオンラインサイトからPDFファイルをダウンロードしてください。

2009年10月21日水曜日

かわら版第10号(Web版)

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多摩バスでは評価制度の名のもとに労働者の労働強化及び脱法行為が後を絶たない。
具体的に言えば、京王=多摩バスのやり口は、「評価で加点します」と労働者をほのめかし、ひと月あたり100時間を超える増務および休日労働、あるいは、本来、変形労働時間制による休日であっても(時間は極めて不規則)、寝ているところへ携帯電話を鳴らし、朝っぱら4時に呼び出されるなんてことも少なくない。会社は「当日協力すれば評価の加点も大きいですヨ」などと言うのである。
しかしがら、実際問題、増務や休日出勤は労働者にとって生活の糧であり、これなしには生活が成り立たない、というのもこれまた多摩バスで働く労働者の実態である。そうであるからして、我先にと自ら率先して増務に手を上げる労働者も多く、所定時間外労働が増幅し、労働環境を悪化させている面も否めない。会社にとってはしめしめと言ったところであろう。
問題は、これだけ脱法的・潜脱的な劣悪な労働強化の行なわれる背景として挙げられるのは、あまりにも低賃金でコキ使われていると言うことである。そもそも運転士の募集採用時には「月25万円以上」と言いながら、実際、そんなにもらっていないのである。手取り16万と言うことだってしばしばである。だからこそ、増務や休日出勤により生活できる賃金を得るため、睡眠時間や休みをなげうってでも働かなければならないのである。

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多摩バスでは評価制度を運用している。この評価制度、実にいかがわしいシロモノである。
もともと基本給ベースの低い労働者に査定や評価による減額、減給を強いるのであるからたまったものではない。
しかもである、この評価制度は、「指導員」や「リーダー」なる会社が恣意的に選抜した労働者と、それ以外の労働者ではスタートラインからして差別されているのである。どういうことかといえば、100点が最高点の評価制度にもかかわらず、「指導員」「リーダー」の職にない運転手は、その部分の加点はなく、最高点が90点なのである。つまり、ABCDEの5段階評価において、大多数の労働者がスタートの時点から、すでに圧倒的に不利な位置に置かれているのである。これでは多くの労働者の努力が報われるはずもないであろう。
ちなにみ、数年前のC評価の基準点は38点であった、いまや59点である。どれだけ会社が意図する労働強化がおこなわれているかわかるであろう。

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多摩バス株式会社は、西東京バスが100%出資設立した子会社である。といっても通常の一般的に行われる新会社設立ではない。
すなわち、新たな新規事業を立ち上げるわけでもなく、種々の事業の一部を子会社にするのでもなく、労働の内容が同一一体である西東京バス既存の路線の分配にすぎないのである。同一のものを分割することによって何が起きているかといえば、労働者の労働条件及び労働者管理において、既存西東京バスに比し、劣悪な過酷な支配・管理が行なわれ、差別的、階層化された不合理極まりない労働者支配を産み出したのである。

●これだけ違う労働条件
私たちの働き方、働かされ方は、
[労働時間]西東京バス(既存社員)の運転士の場合、所定労働時間が7時間50分であるが、多摩バスには一労働日に所定労働時間を定めていない。
[休暇]多摩バスには特別休暇なし。その替わり精勤手当が年間6万円。西東京バス(既存社員)は特別休暇が14日ある。忌引休暇は、西東京バス(既存社員)7日、多摩バスでは5日。保存年次有給休暇は、西東京バスは最大50日、多摩バスは最大20日。
[賃金]西東京バスは日給月給制。多摩バスは年俸時給制。
[住宅手当]西東京バス(既存社員)にはあるが、多摩バスはなし。
[家族給]多摩バスは配偶者手当なし、西東京バス(既存社員)のみ4000円。
[昇給]西東京バス(既存社員)は毎年一律4000円の定期昇給があり、多摩バスはなし。多摩バスは査定による昇進、昇給のみ。
[中休手当]西東京バスあり、多摩バスはなし。
[基準外割増率]西東京バスは1.28、多摩バスは1.25。
[深夜勤手当][車両清掃手当][基準外付加手当][バスカード発売手当]西東京バスは仕事毎400円、70円、1時間当たり350円、1枚当たり30円。多摩バスはなし。
[退職金]西東京バスあり、多摩バスはなし。
[評価制度]西東京バスでは昇給、賞与に反映するが、多摩バスでは基本年俸、業績年俸、昇進、降格すべてに反映。
[待機時間]多摩バスは休憩施設のある場所での待機時間が4分以外はすべて休憩時間。
等々なのである。

●賃上げ・労働条件の向上が急務
京王=多摩バスのインチキ評価制度はあてにならず、この先、多摩バス労働者は困窮するばかりである。何より具体的な労働条件の向上及び賃上げを求める以外にはないのだ。




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8月30日の総選挙で、自民党が惨敗しました。臨界点を超えたひどい現実への怒り、このままでは生きられないという怒りが「一票行動」で示されました。この広範な怒りを労働者の団結した力にし、闘う労働組合をよみがえらせることこそが、社会を変え、未来を切り開く道です。11・1労働者集会は、その新たなスタートに立つ集会です。
■ 鳩山政権は道州制・民営化と戦争推進政権だ
問題は、民主党は労働者の回答になるのか? ということです。答えはNO! です。むしろ今まで以上にこの大恐慌のツケを労働者に押し付けてくるということです。800兆円以上も借金があり、自動車産業をはじめあらゆる産業がガタガタでどうやって財源をつくるのか。資本主義を守ろうとする限り、解決の方法はありません。民主党は、自民党以上に大量解雇・賃下げ、大増税、そして戦争をやるということです。「日米同盟強化」「東アジア共同体」でかつてのようにアジアに侵略戦争をやるということです。
その目玉が、道州制・民営化攻撃です。国を丸ごと民営化して、公務員360万人の首を切り、文句を言わない労働者だけを選別再雇用する。正規をガンガン非正規にして、すべての労働者に首切り・賃下げを強行し、戦争国家をつくって海外へ侵略戦争をやっていくということです。そのために労働組合を解体し、憲法を改悪するということです。
■ 許せないのは、連合の労組幹部だ
連合の腐りきった労組指導部どもは、労働組合は“労働者が団結して資本と闘う組織”という原則をねじ曲げ、資本と一体化し、その手先となって労働者に襲いかかる、労働組合をそういうものに変質させました。この連合と結託して労働者を支配しようというのが民主党です。鳩山内閣を見れば一目瞭然です。電機連合の平野が官房長官に、自動車総連の直嶋が経済産業相に据えました。電機連合や自動車総連は、「国際競争力を維持するために、労働者派遣法は必要だ」などと言っているのです。こんな腐りきった労働組合があるか!
しかしここに敵の最大の弱点があります。民主党は連合を使って労働者を取り込み、そして幻想を振りまいて労働者の味方面をすることによってしか政権を維持することはできなづらいのです。しかし、世界大恐慌はまだ始まったばかり。民主党は、新自由主義政策を押し進めれば労働者の怒りによって自民党のように打倒されてしまうという状況の中で、二進(にっち)も三進(さっち)も行かない手詰まり状態に陥るということです。
■ 11・1集会で、こんな現実を変えよう
こんな現実を変えよう! 社会を根本から変えよう! ひとり一人が主人公だ! 労働者の団結した力を示そう! それが11・1労働者集会です。
国鉄1047名解雇撤回闘争を柱に、3労組の呼びかけで11回目迎える11月労働者集会。私たちには、動労千葉を先頭に勝ち抜いてきた国鉄1047名解雇撤回闘争があります。「闘う労働組合をよみがえらせよう」と訴えてきた現場労働者の闘いが、ついに歴史の前面に登場する時代が来ました。集会には全国各地から、世界から、闘う労働組合の代表が集まります。
「民営化・労組破壊に立ち向かう労働者の国際的団結を」、これが集会のメインスローガンです。職種をこえて、正規・非正規の垣根をこえて、そして国境をこえて「万国の労働者が団結する」画期的な集会です。みんなの力で1万人の大結集を実現しよう!

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2009年10月19日月曜日

かわら版第10号 多摩バス労組大会に際し訴える

多摩バス労組大会に際し訴える
このままでいいのか! 休み時間や睡眠時間をなげうってまで働かざるを得ない低賃金・劣悪な労働条件


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2009年9月13日日曜日

かわら版第9号(Web版)

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8月19日のことである。高尾北口ロータリー内にて、同僚の運転するバスのすれ違う際に挙手挨拶した際、Yさんの運転するバスと歩行者が接触した。幸い歩行者はすり傷程度で済んだが、Yさんが「大丈夫ですか」とたずねると「はい」とうなずきその場を立ち去ったため、Yさんは運行を継続した。
その後、バスと接触した歩行者(障害者)の通う施設から会社へクレームが入った。このクレームを受けた会社はYさんから事情を聴くとともにYさんを自宅待機の扱いとした。会社が従業員へ向け掲示した文書「挙手が原因と思われる歩行者との人身事故発生(2009年8月20付)」によれば、「・・・すれ違うバスに挙手したため視線が右に向き、前方左前の歩行者に気が付かず接触し、転倒させるという人身事故が発生した」 「運行中の挙手については重大事故を引き起こす原因のひとつとして、再三にわたり禁止を呼びかけてきた」「今後運行中の「挙手」行為を現認した場合は厳しい対応をせざるを得ない」云々。
これを受けてであろう西川・黒田執行部もまた組合員へ向け「挙手について」という文書を掲示した。これによれば「挙手が原因と思える重大事故が二件続けて高尾で発生」「・・・挙手について考えませんか?」「これ以上、犠牲者を増やさないために」「組合としましても、組合員の皆様が安心して運行できるように日々走行環境には力を入れていきます」云々。

ところでYさんはおよそ10日間の自宅待機の後、8月29日付で退職した。Yさんが同僚に「早く自宅待機が終ってバスの運転がしたい」と言っていた矢先のことであった。この間Yさんに一体何が起きたのか。

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西川・黒田執行部によれば「自分の責任、自業自得」「救いようがない、無理」といったふうにすべての原因をYさん(運転士)の責任であると捉え、事故の原因は挙手であると決め込んでいるように思える。しかしそれは大きな誤りであろう。
会社はあくまで「原因のひとつ」と言っているのであり、他にも事故の原因となる要因があることを認めているのである。組合にとって肝心なことは、これらの事故の原因となった要因を追究することではないのか? そのための賞罰委員会ではないのか? なぜ、賞罰委員会で吟味・検討すべきものをそれすらやらずに労働者を孤立させるのか。Yさんの退職は、会社の攻撃に太刀打ちしようにも労働者ひとりの力量ではいかんともしがたく、どうしようもなくなった上での苦渋の選択としての自主退職だったんじゃないのか。すなわち表向きには自主退職でも実質的には解雇ということだ。

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西川公約「私は組合員の皆様のために今後とも精一杯、待遇の改善また西東京バスへの転籍問題等の条件を少しでも組合員に有利な条件になるように努力してまいります」云々。黒田公約「私は労働組合の存在意義のもっとも大事な物!!それは雇用の確保だと思います。組合員と家族の生活を守る!事に他ならないと考えます。現在、我々は会社のチェック機能として、…雇用の確保に全力をあげて取り組んでおります―――私はこの信念をつらぬいてまいります」云々。
ということである。だがしかし、これでは現場労働者は首をかしげるばかりである。

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  • 事故が起きたら、どうのような事故であるのか、場所や時間やその時の状況といった諸事情がどうであるのか、吟味検討しなければならない。(1)高尾北口ロータリーは車道を歩行者がひっきりなしに横断している場所であること、(2)これまでも第三者との事故が頻繁に起きていること、(3)にもかかわらず過密ダイヤによる過剰なバスの往来(場所的限界)、(4)会社としての具体的な安全対策が行われているのか、「安全配慮義務」違反の問題(以下同じ)。
  • どの程度の事故であったのか吟味検討しなければならない。(1)過失の程度。
  • どのような働き方であるか吟味検討しなければならない。(1)所定時間外労働100時間を超える労働が行なわれている職場であり、Yさんに限らず長時間労働であること、(2)劣悪な労働条件による事故が起きる危険が常態化していること、(3)変形労働時間制の不適切な運用(違法)、(4)遅番から始まる追番やロングダイヤは睡眠時間が少ないため運転すること自体が危険であるが会社が改善しないこと。

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これらの要因を吟味検討することなく、事故の責任の全てを運転士の責任へと転嫁してしまうこと自体が西川・黒田はすでに会社のまやかしに取り込まれているのである。いや、まやかしに加担していると言えるのではないか。「労働組合の存在意義」は「雇用の確保」とか「組合員を守る」などと言うが、やるってことは、まずは自分なりに整理するところから出発するしかないんだ。
西川・黒田執行部は、ひと月の半分を組合活動と称し勤務からはずれていることがある。労働現場から離れて何に時間を使っているのか?労働の現場から離れているだけ何が問題であるのか、ますます見えなくなるであろう。





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8・30総選挙は、時代の大きな転換点になりました。積もりに積もった労働者の怒りと憤激で、戦後の自民党支配が劇的に吹き飛ばされ、崩壊しました。なにより、中曽根に始まり小泉で頂点に達した規制緩和、民営化という名の、首切りと福祉切り捨て、そして戦争政治の新自由主義に対する底の底からの怒りの爆発です。
しかし、事態は始まりにすぎません。誰もが感じているように、労働者の現実は民主党ではけっして変わらないからです。どこまでも労働者を踏みつけにして肥え太ってきた、資本家階級の支配そのものを終わらせなければ決着しないからです。

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連合・私鉄総連の幹部たちが「民主党の与党」として労働者を支配する側にまわりました。民主党と連合の「政策協定」には「公務員改革を断行する」と明記され、公務員をはじめ首切り・賃下げ・非正規化を行うとしています。
官房長官にパナソニック出身の電機連合幹部平野博文が座わり、次期連合会長に着くのが同じくパナソニック出身の古賀伸明。いずれも労働貴族として松下資本とべったり癒着してきた連中です。彼らは今まで以上に資本の言いなりになって、労働者の首を切るために働くのです。民主党の正体が明らかになるのはこれからです。鳩山はさっそく「日米同盟は基軸」と言い放ちました。道州制・民営化も、橋下大阪知事と結託して強行しようとしています。
労働者の怒りがさらに大きく爆発するのもこれからです。いまこそ極限まで追い込まれた職場の怒り、青年の怒りで、民主党-連合の結託体制をぶっ飛ばそう。

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しかし、これは労働者にとって史上最大のチャンスです。なぜなら、自民党の崩壊は世界大恐慌という資本主義の終わりのあらわれだからです。「底をついた」とか「回復のきざし」とはうらはらに、失業がとめどなく拡大しています。大恐慌の本番はこれからです。全世界で労働者が起ち上がっています。その一端が日本でも今回の「1票革命」になって爆発したのです。
大恐慌は一層深まり、社会の全矛盾が全面的に爆発して、資本家と労働者階級の対立はどんどん激化します。彼らは労働者と農民への極限的な搾取・抑圧と、戦争によって生き延びようとするでしょう。労働者階級自身が起ち上がって、資本家どもの支配を打ち砕かなくては、私たちの生きる道はありません。

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今回自民党は、労働者と労働組合への恐怖と憎悪をむきだしにして、『労働組合が日本を侵略する日』などというおぞましいリーフレットをばらまきました。自分たちがやってきた新自由主義がどれほど労働者・民衆を怒らせているかに戦慄し、労働者が団結して、自分たちに立ち向かってくることを心底恐怖しているわけです。
そうです!いま労働組合が問題になっているのです。
ところが民主党も、それを支える連合も、日本共産党も社民党も全部、労働者の怒りと決起におびえて、それを押さえ込む側に回りました。共産党は恥知らずにも「オバマ賛美」一色です。こんな連中に未来はありません! 資本の手先に転落した一切の労働幹部を現場から打倒して、今こそ闘う労働組合と労働運動を甦らせよう。
動労千葉は、日本の新自由主義攻撃のさきがけである国鉄分割・民営化攻撃に対して、唯一2波のストライキで対決し、国鉄1047名解雇撤回闘争を切り開きました。そして、今も団結を固め反合運転保安闘争の先頭で闘っています。
今の社会を変革する力は、闘う労働者の団結とその拡大の中にあります! 世界の労働者とともに11・1全国労働者総決起集会にあつまろう!

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2009年9月12日土曜日

かわら版第9号 8月19日の事故は挙手が「原因」か?

事故の責任を全て労働者に転嫁されてはたまらない!
会社のまやかしに加担している西川・黒田執行部


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